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運営難‘慰安婦歴史館’支援する募金運動 殊勝な釜山の高校生

登録:2014-07-30 16:47 修正:2014-07-30 22:48
7月2日午前、ソウル中学洞(チュンハクトン)の日本大使館前で開かれた日本軍慰安婦問題解決のための水曜集会で、日本軍慰安婦被害者キム・ボクトン(最前列左側)とキル・ウォンオク ハルモニ(おばあさん)がスローガンを叫んでいる。 パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr

家賃払えず閉館の危機に立たされるや
新都高校生徒会、校内募金に立ち上がり
目標額の二倍を集め210万ウォンを手渡す
「辛い歴史を共感する契機になった」

 日帝強制占領期間の日本軍による慰安婦蛮行を広報している民間慰安婦歴史館を支援するため高校生たちが豚の貯金箱をはたいた。

 釜山(プサン)海雲台区(ヘウンデグ)の新都高校生徒会は29日、釜山水営区(スヨング)の慰安婦歴史館に210万7000ウォンを送金した。 これに先立って生徒会幹部10人余は去る14日に慰安婦歴史館を訪問し、15~18日に全校生1000人余りを対象に募金運動を行った。

 夏休みを控えて募金期間は四日間に過ぎなかったが、当初目標額の120万ウォンを遥かに越える210万ウォンが集まった。 5~6年間かけて貯めた貯金箱を差し出した生徒もいたという。

 生徒会は去る4月、慰安婦歴史館が経営上の困難から閉館の危機に立たされたというマスコミ報道を見て、募金運動を思い立った。 生徒会幹部は募金運動を行うためにUCCを製作しポスターを作った。 梨花(イファ)女子外国語高校が製作した慰安婦問題UCCと日本軍に強制的に連行された慰安婦被害ハルモニの痛恨の経過を盛り込んだアニメーション動画を学級ごとに公開した。 また、慰安婦問題の実際を暴露する写真と文を紹介するポスターを廊下と給食室などに貼り出した。

 パク・ジュンギュ生徒会長(高3)は「募金運動を通じて多くの生徒たちが胸の痛む歴史を共感する契機になったようだ」と話した。 カン・ファスク慰安婦歴史館館長は「生徒たちは大学入試で手一杯の筈なのに、歴史館を訪問し募金までしてくれて、心から感謝する」と話した。

 慰安婦歴史館はキム・ムンスク(87)挺身隊問題対策釜山協議会理事長が、2004年に私財をはたいて開館した。 店舗2階の462平方メートルにキム理事長が10年間かけて集めた慰安婦関連史料と裁判資料が展示されている。 2012年に家賃を払えず閉館の危機に立たされているという消息を聞いた全国の市民が募金運動を行い、釜山市でも家賃と就職活動学生インターン1人を支援し危機を乗り越えたが、再び困難に陥っている。建物のオーナーが来る10月から現在95万ウォンの家賃を150万ウォンに上げてほしいと要求したためだ。

 新都高のある教師は「子供たちが自ら募金運動を行ったことは殊勝だが、既成世代が解決しなければならない慰安婦歴史館の運営問題に子供たちが立ち向かう現実が苦々しい」と話した。

キム・グァンス記者 kskim@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/649008.html 韓国語原文入力:2014/07/30 08:59
訳J.S(1356字)

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