キム・クァンジン国防長官は18日、米軍が高々度ミサイル防御システム‘サード’(THAAD)を韓国に配置する場合、反対しない意向を明らかにした。
キム長官はこの日、国会政治・外交・統一・安保分野対政府質問で「(サードが)韓国の資金ではなく米国の予算に入ってくることに対しては反対しないという意味か」という質問に対し「長所があるので、そうだ」と答えた。 キム長官は「万一、駐韓米軍が(サードを)配置するならば、既存のパトリオットと共に重複防御が可能になり、北朝鮮の弾道ミサイル迎撃能力を向上させる結果をもたらす」と付け加えた。 しかし、キム長官は「韓国がサードを購入し配置する計画はない」と但し書を付けた。 キム長官の発言はサードを導入する計画はないという既存の立場を再確認しながら、駐韓米軍がサードを持って来ることには反対しないという意向を明らかにしたものと分析され、相当な論議が予想される。
軍当局はこれまでサードを導入する計画はないと明らかにしてきた。 しかし米国が最近サードを韓国に配置する可能性に言及して、サード導入問題が議論になってきた。 実際、カーチス・スカパロッティ韓米連合司令官は去る3日「(米国防総省に)サードの展開を要請した経緯がある。 彼は(現在)韓国にサードを展開するための初期検討がなされている段階」と明らかにした。 これに対して特に中国が敏感に反応した。 泰剛外交部スポークスマンは先月末「韓半島にミサイル防御システムを配置することは地域の安定と戦略的均衡にとって利益にならない」と反発した。
キム長官は中国側の憂慮に対して「サードは制限された迎撃高度を持っている。 制限された高度を考慮する時、作戦範囲自体が韓半島内に限定される」として「中国にとって威嚇になるほどの有効距離はなく高度もない。 作戦範囲が韓半島に限定され、周辺国を刺激したりするものではない」と説明した。 だが、中国はサードと連動して運用されるエックスバンド レーダーの探知距離が1000km以上であり、中国東部沿岸核心地域がほとんど探知範囲に入る状況を憂慮しているという。
ただし、キム長官は駐韓米軍によるサード配置と関連して「まだ(米国から)検討要請を受けていない。 米国内で論議中であると理解している」と話した。
パク・ビョンス先任記者 suh@hani.co.kr