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「サード(THAAD)協議したことはない」という韓国国防部‘二重プレー’疑惑

登録:2014-06-06 20:18 修正:2014-06-07 08:27

米国防総省関係者「韓国国防部がサード資料を要請」
その前日にもサード導入を公式否認
「中国の反発を憂慮して否認」解釈出て来ると
国防部「情報収集・研究目的」弁明

 韓国国防部が高々度ミサイル防御体系である‘サード’(THAAD)の資料をアメリカ側に要請し、関連情報を受け取り、導入可否を検討していると米国国防部関係者が4日(現地時間)明らかにした。

 この発言は韓国国防部が前日にも韓半島内へのサード導入を考慮しておらず、米国と協議したこともないと弁明した内容を覆すものだ。 これに対して、韓国政府がひそかにサードの導入を推進しているのではないかという疑いが高まっている。

 ペピノ トゥビアソ 米国国防部ミサイル防御(MD)政策局長は<ブルームバーグ>とのインタビューで「韓国政府がサードの性能と価格を知るために情報を要請した」と話した。 韓国政府が要請した情報は、ロッキードマーティンの新型地対空迎撃ミサイルであるパトリオット(PAC)-3とサード、レイシオンのスタンダードミサイル(SM)の資料だと彼は説明した。

 トゥビアソ局長は、アメリカは韓国のミサイル防御力量を向上させるため数年前から韓国政府と協議してきたと話した。 彼は「韓国が現時点ではまだ決定していない」とし、米国は韓国が決定を下すのを助けるために韓国の関係者たちと継続検討していると話した。

 これに先立って、韓国国防部は4日‘立場’資料を通じて「我々は米国ミサイル防御体系の計画、準備、開発過程に参加することはもちろん、協議をしたこともない」と話した。 国防部がこのような態度を見せるのは、韓-米間でサード導入可否を巡って協議を進行中だが、中国の反発を憂慮してこれを否認しているのではないかという解釈が出ている。

 最近、米国防総省が相次いで公開的にサードの韓半島配置の可能性に言及している背景も注目される。

 一部では来年末に切り替えが予定されている戦時作戦統制権(戦作権)転換の延期と関連している可能性があるという観測が出ている。 韓-米の軍当局は現在、戦作権転換延期を再検討することにして、転換条件と時期などを議論中だ。

 <ブルームバーグ>は「米国の官吏たちは、戦作権転換に先立ちミサイル防御体系を向上させることを必要事項と感じている」と伝えた。

 これに先立って、カーティス・スカパロッティ米韓連合司令官は4日「米国側から(サード配置を)推進する部分であり、私がまた個人的に(アメリカ軍当局に)サードの展開に対する要請をしたことがある」と明らかにして論議に火をつけた。

 彼は昨年、米上院軍事委聴聞会でも韓国がサードのような迎撃ミサイルやイージス艦、そして弾道ミサイル追跡用‘高性能エックスバンド レーダー’(AN/TPY-2)のような探知装備を導入しなければならないと明らかにした経緯がある。

 これに対して韓国国防部当局者は「基礎的な情報収集次元でサードとパトリオット3などの迎撃ミサイルに関する資料を米国に要請したものと理解している。 これらのミサイルシステムの購買を念頭に置いて要請したものではない」と話した。

 また別の当局者は米国との協議の有無について「韓国型ミサイル防御体系のデザインのために、アメリカの先進ミサイル防御体系を学ぶために研究目的のチームを稼動しているが、そのことを指している」と話した。

ワシントン/パク・ヒョン特派員、パク・ビョンス先任記者 hyun21@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/641058.html 韓国語原文入力:2014/06/05 21:57
訳J.S(1582字)

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