<市民喪主の会>で100食余り 手作りで用意
裁判あるごとに「3年葬を行なうように一緒に」と
小さなお弁当には、胸の中の切ない思いが込められていた。24日午後5時50分頃、光州(クァンジュ)地裁で行なわれたセウォル号の船員15人に対する3回目の裁判傍聴を終えて京畿道安山(キョンギド・アンサン)に帰るセウォル号の犠牲者遺族70人余りは、おやつのお弁当を受け取った。20人余りの光州市民はこの日、遺族たちにおやつが入ったお弁当100食余りを渡した。カレ餅(訳注;棒状の白い餅)、キジョン餅(訳注:米の粉にマッコリを入れて発酵させ蒸して作ったもの)、ミカン、チョコレートなどが詰められた弁当のふたには「忘れません」と書かれた黄色いリボンが付いていた。去る4月16日のセウォル号事故発生後、10ヵ所の村で毎週1回ロウソク集会を開いている住民たちが集まって立ち上げた<光州市民喪主の会>が手作りで用意したものだ。<市民喪主の会>には10ヵ所の村の子供を学校にやっている親たち、自営業者、文化芸術人、大学生などが参加している。去る17日に初会合を開いた後、カカオトークに会の部屋を開設して活動方向を論議した。今月初めにフェイスブックを通して、村単位のロウソク集会の連帯の集いを提案した<光州青少年文化の家>のイ・ミンチョル(43)館長は「3年葬を執り行うように、少なくとも3年間は持続的にセウォル号惨事の真相究明のために遺族らと連帯しようという趣旨で、会の名前に“喪主”を入れた。会員がもう100人余りに増えた」と述べた。
会員たちは村単位で、交替でお弁当を用意して裁判を傍聴しに来た遺族たちに渡す計画だ。彼らは去る17日、2回目の裁判が終わった後、即席でおにぎりを作って遺族たちに渡した。1980年5月、光州(クァンジュ)が孤立させられている時、市民たちが作って市民軍に渡したおにぎりは、連帯の象徴だ。チ・チョンナム(43・マダン劇俳優兼放送人)氏は遺族側にセウォル号事故の真相究明のための特別法制定を要求する1千万人署名運動に参加した市民1万人の署名用紙を伝達した。
これに先立ち、会員と市民200人あまりは同日朝9時、光州地裁正門に向かう道の両側200mの歩道で「徹底した真相究明と処罰」などの内容が書かれたプラカードを持って遺族らを迎えた。会員たちは毎週火曜日午前10時に裁判が始まるまでの1時間、“真実を迎える人間の鎖”を続けていく計画だ。遺族ユ・ビョンファ(41)氏は「裁判が終わるまで関心を持ち続けてほしい。本当に感謝しています」と述べた。
光州/チョン・デハ、アン・グァンオク記者 daeha@hani.co.kr