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[6・4地方選挙分析] 新政治連合、広域自治体17ヵ所のうち5ヵ所でのみ優勢

登録:2014-06-10 05:54 修正:2014-06-10 07:23
6日、ソウル市銅雀区の国立ソウル顕忠院で開かれた第59回顯忠日追悼式で、セヌリ党のイ・ワング非常対策委員長が新政治民主連合のキム・ハンギル共同代表と話を交わしている。 右はアン・チョルス共同代表。大統領府写真記者団

総選挙・大統領選挙を推し測る照尺
政党得票率で見れば

パク・ウォンスンが圧勝したソウルでも同率
江原・忠清では大きく負け…次期選挙への“警告灯”
セヌリが湖南・大田・世宗を除いてリード
「2~3年後の選挙に適用するのは無理」との指摘も

 6・4地方選挙の結果で注目すべき部分の一つは、広域自治体議員の比例代表政党得票率だ。政党の純粋な支持層の規模を推測できるこの指標で見ると、“9対8”だった広域自治体首長選挙の形勢と異なり、セヌリ党が全羅道とソウル・大田(テジョン)・世宗(セジョン)を除いた11の広域単位で新政治連合をすべてリードしている。

 新政治連合のアン・ヒジョン候補が52.2%を得てセヌリ党のチョン・ジンソク候補を8.3%差で上回った忠清南道でも、両党の政党得票率は「53.5(セヌリ)対38.5(新政治)」だった。 新政治連合の朴元淳(パク・ウォンスン)候補が12.9%差で圧勝したソウルでは、両党の政党得票率が45.4%で、同率だった。

 新政治連合の一部では、首都圏で京畿(キョンギ)・仁川(インチョン)広域自治体長を逃したことより、広域比例政党得票率の不振の方を深刻に受け止めなければならないという意見も出ている。 4年前の地方選挙と比較すれば、広域比例政党得票率(全国平均)は全国的にセヌリ党が8.3%(38.8%→47.1%)上昇する間に、新政治連合は5.1%(35.0%→40.1%)の増加にとどまった。忠清が基盤の保守政党である自由先進党をセヌリ党が吸収し、新政治連合は“アン・チョルス新党”勢力との統合で勢を伸ばしはしたが、支持層の増加幅は新政治連合がセヌリ党に追い付けなかったわけだ。

広域自治体首長と広域比例全国分布

結局、新政治連合が以前より広域自治体長数は1人増やし、ソウル圧勝はもちろん、大邱でも新政治連合としては史上初の40%の得票率を収めたが、“候補者変数”を除いた新政治連合に対する有権者の反応は冷たかったと見ることができる。

 相対的に野党の勢が強い首都圏でも、パク・ウォンスン候補が圧勝したソウルでのみ、セヌリ党との政党得票率が対等だっただけで、京畿(3.8%差)と仁川(10.0%差)で、いずれもセヌリ党に負けている。特に仁川の場合は、2012年の総選挙当時のセヌリ党との支持率格差(5.2%)よりさらに広がった。

 特に総選挙・大統領選挙の勝敗が分かれる中原(江原道・忠清南道・忠清北道)での政党得票率が、セヌリ党より13.4~23.8%の後れを取っているという点が注目される。“忠清圏独り占め”の隠れた影の部分だ。 2年前の大統領選で民主党の文在寅(ムン・ジェイン)候補は、首都圏では対等だったが、忠清で朴槿恵(パク・クネ)当時セヌリ党候補に12.9~13.9%の差を付けられて敗れた。

 今回の選挙で現れた政党得票率をもって2~3年後の選挙の勝敗を予断することはできない。 総選挙と大統領選挙は候補者、構図、政策の変数の影響をまんべんなく受ける。しかし、比例代表政党投票が特定政党に対する有権者層の選好度を示す数値であるという点で、新政治連合の感じる危機感は容易に消えないものとみられる。

イ・セヨン記者 monad@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/641216.html 韓国語原文入力:2014/06/06 22:03
訳A.K(1594字)

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