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「検察が免罪符」 …労組破壊した柳成企業に‘希望のバス’

登録:2014-03-13 08:15 修正:2014-09-05 16:01
労働部が起訴意見で送検し
裁判所も不当労働行為と判決したのに
検察が "事実確認不可" 無嫌疑処分
イ・ジョンフン支会長 152日間 高空籠城
※希望のバス:3月15日
キム・ソヨン金属労組キリュン電子部会前分会長が12日昼、ソウル瑞草区(ソチョグ)のソウル高等検察庁近隣の裁判所三叉路で柳成(ユソン)企業ユ・シヨン代表を不当労働行為の疑いで処罰しろと要求するプラカードを持って1人示威をしている。 キム・ソングァン記者 flysg2@hani.co.kr

 解雇、職場閉鎖、労組破壊、損害賠償請求などあらゆる労働差別・弾圧の‘結晶体’と名指しされる柳成企業に来る15日‘希望のバス’が行く。 解雇・不法派遣論議が起きた大企業事業場を中心に市民社会が連帯して解決法を模索してきた希望のバスが、地方の中規模企業を訪問することは初めてだ。 2012年国政調査まで受けた労組破壊主要疑惑に対して検察から‘免罪符’を受けた柳成企業を再捜査しろという声が高まっている。

 希望のバスを動かさせた最近の事件は、昨年末柳成企業の労組破壊疑惑の大部分を不起訴処分した大田(テジョン)地検天安(チョナン)支庁の捜査結果(<ハンギョレ> 1月10日付8面参照)だ。 労組が告訴して1年2ヶ月後に後ろ手捜査、手抜き捜査という批判が相次いだ。 <ハンギョレ>が当時検察が会社側の一部職員らを起訴して裁判所に出した起訴状を12日に入手して分析してみると、天安支庁は雇用労働部が起訴意見で送検した疑惑事実はもちろん、柳成企業関連訴訟で裁判所が認めた基本的事実さえ‘事実確認不可’ ‘証拠不充分’等の理由を挙げて知らぬフリしていたことが確認された。

 特に柳成企業のユ・シヨン代表は事実上100%の免罪符を受けた。 会社が2011年7月牙山(アサン)工場の新生労組設立のための総会参席者に総会が進行された時間について有給と認定した反面、この工場の金属労組柳成支会の総会開催は許さなかった点など、枝葉的な事実だけが認定された。 国政監査・捜査過程で100種類以上の証拠物と共に核心として提起された創造コンサルティングとの労組破壊共謀・実行、新生労組設立および加入勧誘過程に介入した疑惑などは認められなかった。 検察は部署長3人にのみ新生労組加入勧誘責任を問うた。

 これは検察の処分前後に出てきた柳成企業関連裁判所判決内容と大きく衝突する。 先月ソウル行政裁判所は柳成企業が中央労働委員会を相手に提起した‘不当懲戒および不当労働行為救済申請取り消し訴訟’で、原告敗訴判決して‘(労組に対する)会社の支配・介入と不当労働行為があった’と判断した。 裁判所は特に "原告(会社)が(柳成支会)労組を無力化させて、穏健指向の労組が設立されるように努力した点、(柳成支会)労組活動に積極的な勤労者たちを解雇した点、原告が(柳成支会)労組員に新生労組への加入を数回にわたり薦めたと見られる点など" の事実関係を認めた。

 昨年10月、いわゆる‘労組破壊法務法人’である創造コンサルティングのシム・チョンド前労務士が、雇用労働部の法人登録取消決定を取り消してほしいとして提起した行政訴訟でも、裁判所は "創造コンサルティングは柳成企業に企業別労組の設立を支援する諮問をした" とか "創造コンサルティング文書には今後の発生状況に応じたシナリオが一目瞭然に提示されている" という点などを指摘して取消決定は妥当だと判断した。

 下級管理者の新生労組加入勧誘の事実を除いては大部分に検察が目を瞑ったことになる。 これに先立って雇用労働部は、管理職社員を動員した労組加入・脱退勧誘や労組差別を通した不当労働行為などに対して、ユ・シヨン代表を起訴意見で検察に送検したが、天安支庁は不起訴とした。

 労組側法律代理人であるキム・サンウン弁護士は「今回検察が最終起訴した内容は、全て取るに足りないことばかりだ" として "裁判所が主に認めた極めて基本的な事実さえ検察は不起訴にした」と指摘した。 労組は現在、抗告した状態だ。

 希望のバスが向かう15日は、全国金属労組柳成支会イ・ジョンフン支会長が会社と検察に抗議して忠北(チュンブク)沃川(オクチョン)の京釜(キョンブ)高速道路脇の広告塔に上がって高空籠城を始めてから154日目になる日だ。

イム・インテク記者 imit@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/628017.html 韓国語原文入力:2014/03/12 22:20
訳J.S(1961字)

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