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中国公文書 偽造、瀋陽に派遣された国家情報院職員が‘核心’

登録:2014-02-21 21:29 修正:2014-02-22 07:55
チョ・ベクサン中国瀋陽市総領事(右側)が21日午前、国会外交統一委員会に出席して‘ソウル市公務員スパイ事件’と関連した中国外交文書ねつ造有無に関する野党議員の質問に答える間、ユン・ビョンセ外交部長官が額をあちこち掻いている。イ・ジョンウ先任記者 woo@hani.co.kr

瀋陽総領事が明らかにした‘スパイねつ造事件’
イ・インチョル領事、誰から受け取ったのか
なぜ確認せずに公証したのか
どの段階で偽造されたのかを明らかにしなければ

ユ・ウソン スパイ容疑 1審無罪後
国家情報院、瀋陽に職員派遣 疑念

 ‘スパイ事件 証拠ねつ造’疑惑と関連して、チョ・ベクサン中国駐在総領事が21日、ユ・ウソン(34)氏の中国‐北韓出入境記録など核心的な2件の中国公文書について 「(国家情報院職員であるイ・インチョル領事が)関連情報機関が取得した文書に対して中国語内容の要旨を整理して確認した文書」と明らかにしたことにより、イ・インチョル領事がどんな経路で出入境記録などを入手したのかを明らかにすることが事態を解く核心の鍵に浮上した。

 この間、検察が2件の中国公文書を確保した経緯は関連機関がそれぞれ異なる説明をしながら迷宮に陥っていた。 検察は「国家情報院が瀋陽総領事館で確保したものを譲り受けた」と主張し、国家情報院は 「瀋陽総領事館を通じて入手した」と主張してきた。 だが、ユン・ビョンセ外交部長官は‘瀋陽総領事館は知らない’という趣旨で話した。 チョ総領事が瀋陽総領事館で2件の中国公文書に‘手をつけた’人物として、イ領事を名指ししたことによりひとまず疑惑の糸口を解く糸口は確保されたわけだ。

 チョ総領事と検察の説明を総合してみれば、2件の中国公文書の‘生産・伝達’過程は‘第3の人物が確保→イ領事の公証→国家情報院→検察’と流れたと要約される。 国家情報院職員であると知られたイ領事に対して文書を伝達した人物も国家情報院職員、あるいは国家情報院に関連した人物である可能性が高い。

 チョ総領事は、イ領事が‘公証’する性格について 「内容が中国語で書かれていて、イ領事が要旨を翻訳し事実に相違ないことを確認したこと」とし「個人文書」だと話した。これは去る18日「瀋陽総領事館が(中国側に)正式に発行要請したものではないと聞いている」というユン長官発言に符合する内容だ。 公式の外交経路を経ずに国家情報院が中国側公文書を入手したという事実を再確認したわけだ。

 イ領事と関連して糾明しなければならない点は、イ領事が誰から2件の中国公文書を受け取ったのか、当時渡された公文書が今回中国政府が偽造だと明らかにした文書と同じものだったのか、中国側発行機関に文書の内容が正しいかを確認せずに公証した理由は何なのかなどだ。 チョ総領事は「イ領事自身が公文書を要請したのではなく‘関連当局’が用意した書類を確認したもの」と話していて、中国公文書がイ領事に渡る前にすでに偽造された状態だった可能性が高い。 イ領事に文書を渡した第3の人物を確認した後、どのように文書を入手したのかを糾明しなければならない。

 イ領事が瀋陽総領事館に赴任した‘時期’も疑いを買っている。 イ領事は昨年8月末に瀋陽総領事館に入ったが、ユ・ウソン氏は昨年8月22日に1審で2006年5~6月にかけて北韓に留まったという検察と国家情報院側主張が受け入れらずにスパイ容疑に対して無罪判決を受けた。 1審無罪宣告の数日後にイ領事が赴任したわけだ。 この日、国会外交統一委員会でチョン・チョンレ民主党議員は、イ領事が国家情報院対共捜査チームに所属していたのかと問い質したが、チョ総領事は直接的な返答を避けた。 チョン議員の質問は、ユ氏が1審で無罪判決を受けるや国家情報院が対共捜査局所属のイ領事を瀋陽総領事館に送ったのではないかという疑問から出たものだ。

キム・ジョンピル記者 fermata@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/625331.html 韓国語原文入力:2014/02/21 20:12
訳J.S(1763字)

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