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‘女性記者にセクハラ’検事 警告のみ…‘内部指針も無視した庇護’

登録:2014-01-14 21:02 修正:2014-01-15 07:38
イ・ジンハン次長に‘監察本部長 警告’
人事上特別な不利益なし
被害者 "厳しい処罰を望む" 無視
監察委員 "望んでいないと聞いた"
検察 "太文字で表示" 反論
イ・ジンハン ソウル中央地検2次長検事/ニュース1

 最高検察庁監察本部(本部長 イ・ジュノ)は酒席で女性記者にセクハラ行為を行ったイ・ジンハン(51・司法研修院21期)ソウル中央地検2次長検事に対して‘監察本部長警告’処分を下したと14日明らかにした。 警告は懲戒の下の段階で、懲戒するに足る事項ではないと判断したという意味だ。

 特に検察は、一部の被害者が強い処罰意思を明らかにしたのにもかかわらず、これを監察委員にきちんと知らせずイ次長を露骨に庇護したという指摘が出ている。 検察内部指針は‘性風俗関連’不正の場合、最も低い強度の懲戒を‘けん責以上’と規定している。

 イ次長は昨年12月26日、ソウル瑞草区(ソチョグ)のある食堂でソウル中央地検記者20人余と一緒に酒を飲んだ。 当時この席にいた記者たちの話を総合すれば、イ次長はK記者の肩に手を回し、肩を引き寄せて、額を突き合わせて手を握り "一回キスしようか" と何度も言った。 周辺にいた記者たちが制止する過程で、向い側にいたK記者の手の甲に口付けもした。 以後D記者の背中をなでたり腰に手を回し触りもした。 イ次長はこういう行動をしながら「私は(君が)本当に好き」などと何度も言った。 3日後、最高検察庁監察本部は記者たちの抗議を受けて監察に着手した。

 去る13日に開かれた監察委員会会議に参加したある監察委員は、<ハンギョレ>との通話で「被害者が処罰を望んでいないと聞いた。それが最も大きな要因だった」と話した。 だが、これは事実と異なる。 事件当日、会食に参加したD記者は監察本部に提出した陳述書で「‘本当に好きだ’と言いながら、背中をなでさすったり腰を抱いたりした。 この時から確実にセクハラだと感じられたし問題があると考えた。 厳しい検察内処罰や再発防止のための努力がなされなければならないと見る」と書いた。

 これに対して同じ監察委員は 「会議ではそのような話はなかった。D記者は単純に再発防止に対する部分だけ言及したと最高検察庁側から説明を聞いた。 該当記者が処罰を望んだとすれば話が変わる」と話した。 また他の監察委員も「被害者が‘厳しい処罰を望んだ’という内容は記憶にない」と話した。

 キム・フン最高検察庁監察1課長は「監察委員に提出した報告書に‘厳しい処罰を望む’という該当記者の陳述が太文字で表示されている」と反論した。 検察の説明が正しいならば、監察委員が報告書もまともに読まなかったという意味だ。

 検事に対する身分措置は、懲戒・警告・注意・人事措置に分かれる。 ‘懲戒’は検事懲戒法に規定されたもので検察総長の請求により法務部が決定する。 解任・免職・停職までを重懲戒、減給・けん責を警告懲戒として分類する。 警告は懲戒の下の段階だ。 懲戒を請求する程に事案が大きくないと判断した場合の措置だ。 検察総長警告・監察本部長警告・高等検察庁検事長警告・地方検察庁検事長警告などに分かれる。 人事記録カードの賞罰事項に記載されるが、必ずしも人事上の不利益を受けるわけでもない。

 警告処分に終わった理由について、キム・フン課長は「現場ですぐに問題提起をしなかったし、身体接触も軽微だと判断した。 外部の人により構成された監察委員会が下した結論をそのまま受け入れた結果」と話した。 2012年4月、検察は出入り記者団との会食の席で酒に酔って女性記者にセクハラ行為をしたソウル南部地検チェ・某(50)部長検事に対して停職3ケ月の懲戒を下した経緯がある。

キム・ウォンチョル記者 wonchul@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/619700.html 韓国語原文入力:2014/01/14 20:24
訳J.S(1720字)

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