国家情報院の大統領選介入疑惑事件と関連した検事たちが全員高検に左遷された。高検は直接捜査よりは抗告事件処理を主に担当しているため、閑職と認識されている。
法務部は10日、高検検事(部長検事)級442名の異動人事を行なったと明らかにした。 国家情報院の大統領選介入疑惑事件特別捜査チームを率いていたユン・ソギョル(54・23期)驪州(ヨジュ)支庁長は大邱(テグ)高検に、捜査チーム副チーム長役だったパク・ヒョンチョル(46・25期)ソウル中央地検公共刑事部長は大田(テジョン)高検に押い出された。ユン支庁長は、ツイッターに大統領選関連の書き込みを掲載した疑いを受けていた国情院職員たちを逮捕するに当たり、内部報告手続きを守らなかったという理由で停職1カ月を、パク部長は減給1ヵ月の処分を受けている。いわゆる“チェ・ドンウク(訳注:当時検察総長として国家情報院の大統領選介入事件捜査を巡り国家情報院や法務部と対立していた)追い出し”に反発して「法務部長官の監察指示は不当だ」と公開反論したパク・ウンジェ(47・24期)最高検察庁未来企画団長も釜山高検に発令された。これにより、チェ・ドンウク前総長をはじめ、国情院事件に関連していたすべての検事が不利益を受けることになった。
国情院事件捜査チームと対立していたイ・ジンハン(51・21期)ソウル中央地検第2次長は、大邱西部支庁長に任命された。最近酒席で女性記者に不適切な言動をして監察の調査を受けているので高検行きが予想されたが、同期のいた場所に水平異動するにとどまった。 2012年に酒に酔って女性記者をセクハラしたソウル南部地検チェ某(50)部長検事は、事件発生の翌日、光州(クァンジュ)高検に待機発令された後、監察調査を受けている。
最高検察庁中央捜査部の廃止後「小さな中央捜査部長」と呼ばれるソウル中央地検3次長にはユ・サンボム(48・21期)大邱地検西部支庁長が、2次長にはユン・ウンゴル(48・21期)ソウル西部地検次長が任命された。
国情院の大統領選介入疑惑事件の捜査当時、警察首脳部の外圧を暴露したクォン・ウニ(40)ソウル松坡(ソンパ)警察署捜査課長も、9日夜に行なわれた総警昇進人事から脱落した。司法試験出身者は総警までは通常難なく昇進する点を考慮すれば、報復性人事ではないかという指摘が出ている。
キム・ウォンチョル、キム・ギョンウク記者 wonchul@hani.co.kr