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「基礎年金 受け取るのは人生の失敗者」 妄言に批判相次ぐ

登録:2013-09-29 18:38 修正:2014-09-05 14:01
キム・ヨンハ氏発言、‘基礎年金公約破棄’批判世論に油を注ぐ
"老人福祉 OECD最下位なのに政府は責任知らぬフリ…‘国民に対する冒とく’だ"
福祉公約の後退に‘レッドカード’自分が作る福祉国家、老人ユニオンなどの市民団体会員たちが26日ソウル鍾路区(チョンノグ)の保健福祉部前で開かれた社会福祉税導入提案記者会見で福祉公約後退論難を呼び起こした基礎年金政府案を発表した政府に向けてレッドカードを掲げている。 ニュース1

 キム・ヨンハ(52)前国民年金財政推計委員長が「歳を取って65才になり基礎年金を受け取るようになれば人生に失敗したということ」と話して、朴槿恵(パク・クネ)政府の‘基礎年金公約後退’波紋に油を注いだ。 基礎年金が所得下位70%の老人たちに支給されることに照らしてみれば、大多数の貧困層・中産層の老人を‘人生失敗者’と卑下したわけだ。 キム前委員長はセヌリ党の基礎年金公約立案に大きな影響を及ぼした。

 キム前委員長は去る27日午前<韓国放送>(KBS)ラジオ<成功予感、キム・バンヒです>に出演してこの問題発言を行った。 進行者が「基礎年金制度が今後も引き続き施行が同じ方式になるならば‘基礎年金を多くは受けとれないだろう’という若いネチズンの反発もあったが、そのような側面もあるのでしょうか」と尋ねたことに対する返事だった。

 キム前委員長は朴槿恵大統領がハンナラ党代表最高委員だった2004年に党の国民年金タスクフォースチームに参加したのに続き、2008年1月には李明博(イ・ミョンバク)大統領職引継ぎ委員会で社会・教育・文化文科常任諮問委員でありながら「国民年金と基礎年金の調整・統合を推進する」と明らかにしたことがある。 一言で言ってキム前委員長は現在の与党の年金政策に深々と関与してきたと言える。 朴大統領も‘国民年金と基礎年金を連係させることが長年の所信’と考えているという。 キム前委員長は昨年6月から今年5月まで国民年金推計委員長を務めた。 この委員会は国民年金の長期財政を展望し、財政の厳密な計算をするために構成された保健福祉部の諮問機構だ。

 キム前委員長の発言が知らされた後、老人団体と市民団体から荒々しい批判が起きた。 キム・ソンテ老年ユニオン委員長は「1950年代中盤から70年代初めまで春の端境期がどれほど厳しかったか、田舎の中学校進学率が20%にもならなかった。 都市に出て行き女は家政婦・女工になり、男はご飯だけは食べさせるという条件で店員・職人になり働いた。 人生を血の汗を流しながら生きても老年貧困がより一層心配な人々だ。 そのような人々にとって、人生は豊かな暮らしと苦しい暮らしが別々にあるわけではない。 これらの人々を侮辱するのは‘人格殺人’だ」と批判した。 キム・ウンジョン参与連帯幹事も「国家が経済協力開発機構(OECD)最下位で‘老人貧困’に対する責任にほおかむりしている状況で、その問題を個人の責任として処理するのは国民を冒とくする言葉と見ざるをえない」と指摘した。

 論難が起きるやキム前委員長は一部言論とのインタビューで「将来のある若者たちが基礎年金が受け取れるか心配するのではなく、ひとまず熱心に生きて努力して国民年金をたくさん受け取ろうと(努力)することが望ましいという趣旨で話したこと」と釈明した。

 保健福祉部は28日に説明資料を出して「キム・ヨンハ前委員長は福祉部の人間ではなく、国民年金財政推計委は活動が終了した民間専門家中心の諮問機構」と明らかにした。

ソン・ジュンヒョン記者 dust@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/604971.html 韓国語原文入力:2013/09/29 16:49
訳J.S(1627字)

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