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国家情報院対話録公開に対しては依然‘知らぬフリ’決め込む朴大統領

登録:2013-07-09 20:25 修正:2013-07-09 21:21
‘NLL’既存発言繰り返すのみ
8日午前の首席秘書官会議 大統領府写真記者団

朴槿恵(パク・クネ)大統領は8日、南北首脳会談対話録公開に触発された西海(ソヘ)‘NLL’(北方境界線)問題などに対しても比較的詳しく言及した。 だが、発言内容を見ればなぜNLL問題が議論になったのか、また、国家情報院の一方的な対話録公開に対してはどう考えているのかなど核心的な部分は全て避けた。

 朴大統領は午前の首席秘書官会議で「もしNLLを北韓に譲り渡すことになれば、わが国国民の安全と危機を守ることは難しく、そこがあけられることになれば、あっという間に領土を奪われかねない。 そのためにわが国の若者が命をかけて守ってきた生命線だ」と強調した。 朴大統領は続けて「NLL問題に対する論議が提起されたこと自体が残念だが、今回のことを契機に国民を代表している政界がNLL守護意志を明らかにし、これ以上の論争と分裂を防がなければならない」 と注文した。

 だが‘NLL’は過去のどの政府も奪われたり放棄したことがないという点で、朴大統領の度重なる‘NLL守護’発言は他意を持ったものではないかとの批判を避け難く見える。 与野党全てがNLL守護に異見がないのに‘政界がNLL守護意志を明確にしなければならない’と話した点も的外れもいいところだ。 反面、消耗的な‘NLL論議’を触発させた国家情報院に対しては黙ってやり過ごした。 大統領選挙前にすでに対話録が流出し、セヌリ党が活用したという疑いについても、国家情報院が大統領選挙介入事件の焦点をぼかすために対話録を無断公開し‘外交的恥さらし’を自ら招来したという批判に対しても言及しなかった。

 参与政府で国防部長官を務めたキム・ジャンス大統領府安保室長までが国会に出席して「盧武鉉前大統領がNLLを放棄するという指示はしなかった」と明らかにしたのに、依然として‘NLL守護’を強調すること自体が、政略的な発言に映らざるを得ない。 キム室長は6月21日、国会運営委懸案質問当時「(盧前大統領が北方境界線を放棄しろとの)そのような指示はなかったし、(盧武鉉)大統領と私とが北方境界線を巡って葛藤があったりしたことはなかった」と答えた経緯がある。

ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/594891.html 韓国語原文入力:2013/07/08 22:44
訳J.S(1062字)

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