全斗煥前大統領の長男チョン・ジェグク氏が弟チョン・ジェヨン氏に対する検察の租税脱漏捜査で秘密資金隠匿問題に火がついた時点で租税回避処である英国領ヴァージンアイランドにペーパーカンパニーを設立していたことが明らかになった。
非営利調査報道媒体<ニュース打破>は3日ソウル中区(チュング)のプレスセンターで記者会見を行い、「チョン・ジェグク氏が2004年7月Portcullis TrustNet(PTN)を通じてヴァージンアイランドにペーパーカンパニーを設立し、その会社の名前で法人口座をアラブ銀行シンガポール支店に開いた」と明らかにした。
ニュース打破が公開した資料を見れば、チョン氏は当時‘Blue Adonis Corporation’という名前のペーパーカンパニーを作って本人を単独登記理事として登録した。 ペーパーカンパニーを作って1ヶ月後シンガポール現地弁護士を通じてPTNヴァージンアイランド支社から公証書類の発給を受けたという記録も出ている。 アラブ銀行は一般人を相手にした小口金融はしない所で、特異にも韓国人2人が幹部として仕事をしている。 ニュース打破の2次発表名簿に含まれたSKグループ役員出身チョ・ミンホ氏の秘密口座もこちらに開設されていたとニュース打破は明らかにした。
特にシンガポールの法律会社とPTN本社およびヴァージンアイランド支社職員の間で交わされたEメールを見れば、チョン・ジェグク氏は2004年9月22日までアラブ銀行シンガポール支店に口座を作る計画だったが、これに必要な公証書類が紛失され開設が遅れたという内容が出てくる。 Eメールには‘顧客であるチョン・ジェグク氏の銀行口座に入っている資金が全て封鎖されていてチョン氏がとても怒っている’という言及が登場する。
チョン氏がペーパーカンパニーを作って口座を開設した2004年は、チョン氏の弟チョン・ジェヨン氏に対する租税脱漏捜査と裁判が進行中だった時期であった。 当時検察は73億5500万ウォン相当の全前大統領の秘密資金債券を発見しておきながら実際には追徴しなかったことが確認されて議論になった経緯がある。 ソン・ギョンファ記者 freehwa@hani.co.kr