31日、終日ソウル空港洞(コンハンドン)の金浦(キンポ)空港国際線出国場は春の祝祭場を髣髴とさせた。 人々が休む間もなく押し寄せ、空港のあちこちで旅行会社の職員らは行先地の書かれた紙を高く掲げて旅行客の名前を呼びまくっていた。 数百人が荷物を預けるために行列を作り、10台ある無人発券機の前に並んだ人々だけで平均100人を軽く越えた。 搭乗手続カウンターの前にいた日本航空(JAL)関係者は「3月は旅行のオフシーズンなのに、空席が全くない」と話した。
日本を訪れる韓国人旅行客が急増したのは、何よりも‘円安現象’のためだ。 日本政府が景気を浮揚するため人為的に金融を緩和し、日本円の価値が下落したことにより韓国人にとっては日本旅行がはるかに美味しくなったのだ。 2年前に日本列島を揺るがした大地震の衝撃もほとんどおさまった。 この日、家族と東京旅行に出発するというキム・ヨンウン(31)氏は笑顔で話した。 「家族旅行にかなり以前から行こうと計画していたが、今回が絶好のチャンスでしょう。」また別の旅行客パク・ドンジン(35)氏は「済州道(チェジュド)オルレキルに行こうとしたが、円安で桜の花見もできるので日本旅行を予約した」と話した。
去る3月、友人たちと大阪に旅行してきた会社員キム・ウンヘ(33)氏は「化粧品と服も韓国で買うより10~30%ほど安かった。 30万ウォン中盤の低価格航空を利用したが、あれこれ計算してみると航空券代は十分に取り戻したようだ」と話した。 昨年6月に100円当り1500ウォン台まで沸き上がった円為替レートは、去る3月中旬に1100ウォン台まで下がった。
日本観光局の国籍別外国人入国現況によれば、去る2月に日本を訪問した韓国人は23万4400人で、昨年同月(16万9200人)と比べて何と38.5%も増加した。 去る1月もやはり23万4500人で前年同月対比35.2%増えた。
反面、韓国を訪れる日本人観光客は急減している。 韓国観光公社の‘外来客入国現況’によれば、2月に韓国を訪れた日本人は昨年より26.2%も減った。
キム・ギョンウク記者 dash@hani.co.kr