朴槿恵(パク・クネ)大統領が歴代政府と同じく初の海外訪問国に米国を選び、5月初めにバラク・オバマ米国大統領と首脳会談を開くことにした。 外交的重要度にともなう予定された行動だが、韓-米間には共に議論しなければならない議題と懸案自体も山積している状況だ。
先ずは北韓の第3次核実験と国連の対北韓制裁、そしてこれに伴う北韓の停戦協定破棄宣言など、韓半島危機状況に対する韓米同盟強化方案が最も優先順位の高い議題に挙げられる。 これと関連して朴大統領が一様に強調している‘韓半島信頼プロセス’構想と6者会談など対話の枠組みの復元方案などについても対話が交わされるものと予想される。
大統領府関係者は「韓米同盟60周年にともなう両国間の協力方案議論が主になされる予定で、対北韓問題など色々な懸案も幅広く扱われるだろう」と説明した。
使用済核燃料の再処理を制限している韓-米原子力協定の改定問題も主な議題になると展望される。 この協定は来年3月に満了を控えており、米国の政治日程などを勘案する時、今年前半期には結論を出さなければならない。 朴大統領は当選者時期に訪韓したエド・ロイス米国下院外交委員長などに面会した席で「未来指向的な方向で韓米原子力協定が改定されるようロイス委員長をはじめとする議会の皆さんが関心を持って協力してほしい」と要請した経緯がある。
戦時作戦統制権の委譲問題も議論される可能性がある。 朴大統領は大統領選挙時 「2015年に予定されている委譲計画を支障なく準備する」と明らかにした経緯があるが、最近の北核危機状況などを挙げて慎重論も提起されている。 駐韓米軍の防衛費分担金問題も懸案の一つだ。 韓米両国は首脳会談前の3月末か4月初めぐらいに外交長官会談を持ち、このような議題について事前調整を試みる予定だ。
両国が5月初めに首脳会談日程を定めたのは、即刻緊急な北韓の挑発可能性などを見守った後に落ち着いて協力方案を議論するためと考えられる。 国内では3月末に天安(チョナン)艦事件3周年などが予定されており、北韓も金日成主席の誕生日と人民軍創建日など内部行事が続いて予定されている。
首脳会談のための両国の議論とは別に、米国側が首脳会談の日程を韓国側との事前相談なしに一方的に公開したことに対しては‘外交的欠礼’という指摘が出ている。 トム トニロン ホワイトハウス国家安保補佐官は11日(現地時間)ニューヨークのアジアソサエティ講演で「朴大統領が5月にホワイトハウスを訪問することを期待する」として、朴大統領の5月初めの訪問日程を公開してしまった。 首脳会談日程が確定すれば両国が合意し同時に発表する通常の慣例に外れたわけだ。
トニロン補佐官の発言が北韓の威嚇が続く中で韓国防衛に対する米国の確固たる意志を見せようとする意図だという解釈もあるが、大統領府や外交部は米国側の予告なき公開に当惑感を隠せなかった。 チョ・テヨン外交部スポークスマンは定例ブリーフィングで「外交部は(トニロンが)そういう言及をすることはあらかじめ知らなかった」と明らかにした。 大統領府高位関係者も「(トニロンが訪米日程公開を報道した)ニュースを見て、私たちもちょっと当惑した」として不快なそぶりを示した。
ソク・ジンファン記者、ワシントン/パク・ヒョン特派員 soulfat@hani.co.kr