朴槿恵(パク・クネ)大統領当選人が6日セヌリ党と民主統合党に‘北核’関連与野党緊急会議を提案し、民主党もこれを原則的に受け入れたことにより、まもなく政界が超党派的に安保懸案を協議する場が作られるものと見られる。 ただし民主党は緊急会議に李明博大統領など責任ある政府当局者も参加しなければならないという立場を明らかにし、緊急会議の方式と時期は追加協議を経て決定される展望だ。
朴当選人が緊急会議を提案したのは、政界が超党派的に北核対応策を議論する姿を示すことによって北韓の核実験予告で高まっている安保不安感をなだめる必要があると判断したためと見られる。 チョ・ユンソン当選人スポークスマンは「朴当選人は最近業務引継ぎ委員会で(核実験関連内容を)別途報告を受けたし、北核・韓半島問題の専門家と面会する時もこの内容を議論したことがある。 このような問題は与野党が虚心坦壊に協議する機会が必要だとみて、こういう提案をした」と付け加えた。 チョ スポークスマンは会議出席対象に朴当選人とセヌリ党および民主党代表、国会外交通商統一委員会委員長と与野党幹事、業務引継ぎ委員会外交国防統一分科幹事および引継ぎ委員を提示した。
朴当選人の意向を受けてチン・ヨン業務引継ぎ委員会副委員長が午前に民主党を訪問して朴当選者の提案を伝達し、民主党は直ちに受け入れの意思を明らかにした。 だが、民主党は超党派的協議の必要性には同意しつつも、出席対象をはじめとする会議の方式と関連しては別の意見を出した。 ムン・ヒサン非常対策委員長は午後、延坪島(ヨンピョンド)を訪ね韓半島平和安保宣言を発表して、李明博大統領と朴当選人、セヌリ党と民主党代表が参加する‘韓半島平和実現のための4者緊急会合’を開こうと修正提案した。 パク・ヨンジン スポークスマンは「与野党の超党派的協議は必要だ。 だが、北核問題を協議する席に現職の政府責任者が排除されては意味がない。 大統領が共に参加し情報を共有して現実的な対応策を議論できなければならないという意」と話した。
朴当選人の提案背景に対して政治的疑問を表わす声も出ている。 民主党のある再選議員は 「政府責任者を除いたことは実質的対策議論より朴当選人が中心に立って与野党を合わせる姿を見せようとすることに重点を置いたのではないかと思う」と話した。 ある核心党役員は「私たちが朝、超党派的4者会合提案を準備してこれを事前に大統領府と朴当選人側に知らせた。 ところが突然、朴当選人が緊急与野党会議を提案した。 野党に安保問題の主導権を与えないよう先手を打ったのではないかと思う」と話した。
実際、朴当選人が意図しようがしまいが、緊急会議は朴当選人の‘安保リーダーシップ’を浮上させる契機になる可能性がある。 キム・ヨンジュン前総理候補者の辞退と、それにともなう組閣遅延、不通リーダーシップ批判など自身を巡る否定的なイシューを‘安保’をもって切り替えることによって、多少否定的に背を向けている世論を正面突破するカードとしての意味も持つ。
会議内容と関連してチョ・ユンソン スポークスマンは「会おうという議題が韓半島安保状況であるだけに、議題に忠実な会議になるのではないかと思う」と話した。 だが、朴当選人が当選後に初めて開かれる与野党代表に一緒に会う席であるだけに、イ・ドンフプ憲法裁判所長候補者聴聞報告書処理問題や人事聴聞会などの懸案が扱われることもありうるという観測もある。 ソン・ウォンジェ、チョ・ヘジョン記者 wonje@hani.co.kr