本文に移動

[社説]‘北核対話’を最後まであきらめるな

登録:2013-02-05 16:41 修正:2013-02-06 00:11

 朴槿恵政府のスタートを控えて韓半島情勢が急変している。昨年12月12日、北韓の長距離ロケット発射が制裁と反発の相乗作用を起こし、危険レベルが急速上昇している。関連国のみなが、北が暴発しないよう冷静さと自制を必要とする時だ。

 <朝鮮中央通信>は一昨日、北韓の金正恩労働党第1秘書が党中央軍事委員会を開き「自主権を守るための綱領的指針となる重要な結論」を下したと報道した。先月末に国連安保理の対北韓制裁決議2087号の採択以後に北韓の激昂した反応に照らしてみると、第3次核実験のボタンを押すことを決めたという宣言と見ることができる。いまや北韓の第3次核実験は後戻りが難しい軌道に進入したといってもいいかも知れない。

 北韓は、核実験を通じて緊張を最大限に高めることによって、米国を談判に引き込もうという下心であろう。北の外務省は制裁が発表された日 「朝鮮半島の平和と安定を保障するための対話はあっても、非核化を議論する対話はないだろう」と明らかにし、国防委員会は翌日に米国を狙った‘高水準の核実験’を予告した。徹底して米国を念頭に置いた布石だ。

 しかし状況が北韓の意図通りには進行しないだろう。国際社会は安保理決議2087号を採択して、北韓が追加挑発する場合、自動的に‘重大な措置’を取るようすでに決めている。重大な措置は関連国が今後議論するだろうが、北韓をより一層苦しめる金融および貿易制裁が含まれる可能性が大きい。韓国・米国・日本政府は相互調整を通じて‘北韓が挑発的行動を継続すれば重大な結果に直面する’と警告している状態だ。韓-米軍事当局が昨日から米核潜水艦やイージス艦が参加する軍事訓練を始めたのも北韓の挑発を念頭に置いたものだ。北韓の挑発は交渉派の立場を狭め、強硬派の声を強化するものになっている。

 北韓に対する中国の動きも冷たくなっている。中国の公営メディアは以前とは違い、‘北韓が核実験を行えば援助を中断しなければならない’などの主張を公然と繰り広げている。北韓は孤立と市民生活の疲弊から抜け出すためにも第3次核実験をしないほうが良い。

 我が国も米国も、とにもかくにも圧力だけを押しつけるべきではない。北韓が核を有していても韓-米の連合戦力が北韓に比べて依然として圧倒的に優位なのは明らかな事実だ。また、いくら圧力を強化しても、体制威嚇に対して始まった北韓の核開発意思をくじくことは難しいのも事実だ。韓-米当局はこのような点を冷静に認識し、最後まで対話の努力をあきらめてはならない。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/572674.html 韓国語原文入力:2013/02/04 19:13
訳T.W(1178字)

関連記事