裁判所が整理解雇に対抗して復職を要求している座込み場を事前告示もなしに強制執行したため労働者たちが反発している。
全国金属労組コルト楽器支会などによれば1日午前8時頃、仁川(インチョン)地方裁判所執行官と外注ガードマン150人余りが仁川市富平区(プピョング)葛山洞(カルサンドン)にあるコルト楽器富平工場に進入し、工場中庭に建てたテントを撤去し、ここで座り込み中の解雇労働者4人を工場正門外に追い出した。
裁判所は昨年9月に強制執行を試みたが、労組の反発で失敗に終わり、この日の2次執行を試みた。
警察はこの日、警察兵力数百人を投じて正門の出入りを封じ込めた。
これに対抗して市民団体連帯組織の‘コルト・コルテク ギターを作る労働者共同行動’と民主労総関係者など50人余りは工場正門前で強制執行に抗議する示威を行っている。
市民団体らは「会社側が停電 断水処置をしたために復職を要求した解雇労働者らが工場中庭にテントを張って寝ていたところを引きずり出されたせいで個人の持ち物を一つも持ち出せなかったため、会社内進入を試みたが警察官数百人が工場の塀まで取り囲み出入りを阻んでいる」と非難した。
彼らはまたこの日午後、正門前にテントを設置する過程で警察と衝突し、パン・ジョンウン コルト楽器労組支会長が警察の盾で殴られて頭が5㎝以上裂けるなど負傷者が出もしたと伝えた。
彼らは更に「工場建物を撤去するには石綿露出対策を立てなければならないが、これに対する対策もなしに建物を撤去するための装備を動員した。 工場付近にある浄水場の石綿汚染が憂慮される」と主張した。
コルト楽器の労働者らは使用側が2007年4月経営悪化などを理由に解雇したが反発して復職闘争をしてきたし、昨年2月使用側の経営悪化解雇は誤りという最高裁判決を受けた。 しかしコルト楽器は昨年5月労働者たちを再解雇し工場建物をカン・某氏に売却して強制執行に出るや偽装売却疑惑を提起した。
キム・ヨンファン記者 ywkim@hani.co.kr