ピョ・チャンウォン警察大教授が「文在寅(ムン・ジェイン)民主統合党候補と安哲秀(アン・チョルス)無所属前候補は従北でもアカでもない」と主張した。 ピョ教授はこのような文と共に、教授職辞任の意思も表明した。
ピョ教授は16日「大統領選挙と関連した見解を公けに表明する過程で "警察大学教授としての職位" が不本意ながら利用される可能性があることを認識し、警察大学の名誉と政治的中立性に累を及ぼさないために辞職しようと思う」として辞職願いの原文を自分のブログに上げた。 ピョ教授は<ハンギョレ>との通話で「警察大に被害を与えずに、個人的にもどこにも束縛されることなく自由に書き、意志表現をしたい。今までやっていた放送出演と執筆活動、研究などは続けるつもりだ」と明らかにした。
犯罪心理と捜査専門家として著名なピョ教授は去る9月14日、自分のブログに「厳正な政治的中立を宣言する」という文を載せて「今回の大統領選挙でどちらの陣営にも属さないつもりだ」と明らかにした。 だが、ピョ教授は12月11日の晩に発生した国家情報院女子職員の不法選挙疑惑に対する見解を明らかにして政治的論議のただなかに立った。 ピョ教授は13日ブログに「国家的大事である大統領選挙に対する国家機関の不法介入・世論操作疑惑は、直ちに真偽を確認し、結果を公開すべきだ」として警察の即刻進入と捜査を促した。 ピョ教授は警察の "行政上の直接強制" が警察法に明示されているとして強制進入が可能だと明らかにした。
彼は国家情報院女子職員の人権問題に対しても「私的な場所で休息を取る民間人ではない、任務遂行中である国家最精鋭情報要員だ。 監禁されたのではなく、証拠隠滅を防ぐために監視する市民の行動と見るべきだ」と主張した。
父親が北出身で母親の故郷が李明博大統領と同じ慶北(キョンブク)浦項(ポハン)だというピョ教授は、自身について「子供の頃は "透徹した反共少年" だったし、警察に入門してからも共産主義と戦う体制守護業務を遂行した保守主義者だ」と明らかにした。 彼は「保守主義者である私が(留学生活を送った)英国で受けた最大の文化的衝撃は、本物の共産主義者たちが大声で言いたいことを言い、大手を振って歩いていること。 我が国だったら "従北" "アカ" と呼ばれる労働者党、すなわち労働党が保守党と政権を交替で執権しても世の中が大きく変わりはしないという事実だ」と語った。 また「英国の保守党と民主自由党など保守政党は堂々としていた。 労働党の理念を攻撃もしなかったし、『彼らが執権すれば国がめちゃめちゃになる』と国民を脅したりもしなかった」と語った。
彼は「大韓民国には分断という特殊状況が存在する。 それで国家保安法もあり、共産主義自体が不法だ」と前提した後「しかし、真の保守ならば、彼ら(進歩政党)に対する支持が増えて彼らが声を上げるようになっても揺るがないでいられるという自信と毅然さを持たなければならない」と明らかにした。
ピョ教授は「今日は日曜日なので辞職願いはひとまずオンラインで提出した後、月曜日(明日)公式に提出する」として「何ら束縛を受けないで書きたいことを書き、自由な意思表現をしたくて」教授職を辞任すると心境を明らかにした。
ピョ教授は国内初の警察学博士で、1989年警察大を卒業して第一線で勤め、英国で5年間の留学生活をした後1998年から警察大に身を置いた。 犯罪心理学者として名をはせて韓国のシャーロック・ホームズと呼ばれ、「ピョ・チャンウォンの犯罪と世の中の話」というブログも運営している。
キム・ドンフン、ユン・ヒョンジュン記者 cano@hani.co.kr