政治懸案に掲載するコメント内容 下達"
女子職員オフィステル出入り CCTV確認
国家情報院 "中傷謀略" 法的対応 明言
与党 "国家情報院の北韓追跡時間を奪った"
ロケット発射情報を確保できなかった責任転嫁まで
国家情報院による大統領選挙介入疑惑を提起している民主統合党は、国家情報院内部からの情報提供を根拠に国家情報院がすでに昨年から関連組織を整備してインターネット コメントを通じて世論形成に‘介入’してきたと主張した。
チン・ソンジュン民主党スポークスマンは12日 「国家情報院は昨年11月から3次長傘下の心理戦担当部署を心理情報局に格上げし、その中に安保1・2・3チームと命名された3ヶチームを新設したという。 そのチームに総勢70人余りが配置され、要員に個人別にノートブックを支給して毎日主な政治社会懸案に対して掲載するコメント内容を下達してきたという」と詳細に説明した。 国家情報院3次長は海外パートを担当する。
情報当局の内部事情に明るい民主党外部のある要人も「昨年国家情報院は3次長傘下で運用された対北韓心理戦団を拡大し、3ヶのチームに拡大した。 この3つのチームは北韓業務と海外業務、そして国内業務を担当する構造であった」と話し、同じような内容を語った。 この内、国内業務担当職員が政治懸案と関連した文章を上げたり、コメントする方式で大統領選挙に介入し、IP住所追跡などを避けるために国家情報院の外部で活動したということが民主党の主張だ。 民主党は問題になった国家情報院職員キム・某(28)氏も国家情報院内での勤務時間は1日2時間に過ぎず、多くの時間を問題のオフィステルで過したと主張し、キム氏の勤務内容と勤務時間、勤務場所の公開を国家情報院側に要求している。 実際、警察が去る一ヶ月間のキム氏のオフィステル エレベーターとロビー、駐車場の防犯カメラ(CCTV)記録を確認した結果、キム氏は午前10時から10時30分頃に外に出て行き、午後2時頃にオフィステルに戻っていた事実が確認された。
しかし、民主党は国家情報院内部情報提供が誰からどんな経路を経て伝えられたのか、内部情報提供者の地位がどの程度なのかについては明らかにしていない。 また、民主党の主張どおり国家情報院職員キム氏がノートブックを利用して世論操作をしたとしても、これを確認することは容易ではないと思われる。 民主党の要請で現場調査に参加した情報技術(IT)専門家であるキム・インソン(47)漢陽大兼任教授は 「IPだけでも分かれば、どこで何の作業をしたのかの確認が可能だが、キム氏が有線LANや公衆無線LANでなくワイヤレスブロードバンドや3GなどIP確認ができないネットワークを使ったものと推定される」と話した。
国家情報院は大統領選挙介入疑惑を強く否認し抗議している。 国家情報院は「政治的中立を徹底的に守っている国家情報院を、民主党が根拠なく中傷謀略している」として、民主党の謝罪と責任者問責を要求する一方、刑事告発および損害賠償請求など法的対応を取る計画だと明らかにした。 国家情報院は当局の調査に対しても 「令状執行など適法手続きを踏んだ調査には個人コンピュータ提出など忠実に応じる」と話した。
セヌリ党は民主党の国家情報院世論操作疑惑提起を「親盧勢力の極悪非道な選挙工作」、「人権蹂躪」と規定して反撃に出た。 朴槿恵(パク・クネ)候補キャンプのクォン・ヨンセ状況室長は記者会見を行って「選挙を1週間後に控えて敗色濃厚な文在寅(ムン・ジェイン) キャンプの焦りが作り出したどん詰まり選挙工作だ。 文候補は対国民謝罪をせよ」と要求した。 セヌリ党の一部では国家情報院が北韓の長距離ロケット‘銀河3号’発射関連情報を事前に確保できなかったのは民主党の政治攻勢のためだという主張もした。 イ・ジョンヒョン公報団長は 「民主党は徒に(国家情報院)の女子職員の居宅を襲撃したせいで国家情報院が北の動向を精密追跡する時間を奪い、国家情報院をして国家安保に関する重要な仕事が出来ないようにした」と話した。
イ・テヒ、シン・スングン記者 hermes@hani.co.kr