中央選挙管理委員会は13日、朴槿恵セヌリ党大統領候補のための不法選挙運動事務室と疑われるソウル永登浦区(ヨンドンポク)汝矣島(ヨイド)のあるオフィステルを摘発し調査中だと明らかにした。
選管委職員がこの日午後5時頃、国会の向い側に位置したこの事務室を急襲した当時、事務室内中央にモニター数台が設置されていて壁の一方には‘D-6,大統領選挙 6日前’という文面が貼られていた。 英語で書かれた‘プレジデント ウォールーム’(大統領選挙状況室)という表現と共に組織図も描かれていた。 いくつかに仕切られた部屋では青年多数がコンピュータの前に座っていた。 また、最も大きな部屋の机上には朴槿恵候補名義の任命状数十枚が積まれていたし、朴候補キャンプの‘SNS(ソーシャルネットワークサービス)メディア本部長’と書かれたユン・某氏の名刺とセヌリ党のソーシャルネットワークサービス戦略が書かれた文書なども発見された。
この事務室の運営者と推定されるユン氏はツイッターなどで活発に活動する保守論客で、最近では朴候補を支持して文在寅(ムン・ジェイン)民主統合党候補を非難する内容の文を一日に数十件ずつ上げていた。
選管委は現場にいたユン氏など8人を永登浦(ヨンドンポ)選管委事務室へ任意同行し調査を行う一方、コンピュータ8台など証拠物品を回収して分析に入った。 選管委はこの事務室がインターネット掲示板やツイッターなどソーシャルネットワークに朴槿恵候補に有利な内容の文を載せるために使われた可能性が高いと見ている。
選管委関係者は「昨年、江原道知事補欠選挙の時に摘発されたセヌリ党の不法選挙運動事務所事件と似ているように見える。 当時は電話で不法選挙運動をしたが、今回摘発された事務室はソーシャルネットワークサービスとインターネット コメント アルバイトなどを受け持ったチームだと思われる」と話した。 セヌリ党は昨年4・27江原道知事補欠選挙の時、江陵のあるペンションを賃貸して不法事務所を設置し、電話広報員40人を雇用してオム・ギヨン候補のための不法選挙運動を行い摘発された経緯がある。
選管委の調査を受けたユン氏はこの日夜ツイッターを通じて「SNS個人事業者として個人ツイッターに以前からしていたように文を載せただけで問題はなくセヌリ党とは全く無関係だと(選管委に)明らかにした」と主張した。 一人で調査を受けたユン氏は夜12時頃から弁護士を呼び助けを受けた。 選管委関係者は「任意同行したこれら部隊員の陳述を聞けば14日朝には事件の輪郭が出てくるだろう」と話した。
選管委に登録されていない事務室で選挙運動をすることは公職選挙法89条(類似機関の設置禁止)違反で、2年以下の懲役または、400万ウォン以下の罰金刑に処される。
パク・グァンオン民主統合党スポークスマンは「セヌリ党と朴槿恵候補は関係ないと言い逃れようとせず、朴槿恵候補の名前で作られた任命状数十枚が不法選挙運動疑惑の現場にどうして配布されたのか、またSNSメディア本部長の名刺を持つユン氏の役割は何で地位は選対委でどの程度なのか、そして指揮系統はどうなっているのかを明確にすることを望む」と話した。
朴槿恵候補選対委の公報関係者は「党とは関係がないことで金をかけて事務室を用意したり活動を支援した事実はない。 ユン氏は職能団体傘下の選対委員の1人と推定されるが、任命状を受け取る人が非常に多くて任命状を受け取ったのかもしれない」と話した。
ユ・シンジェ、パク・キヨン、ソンチェ・ギョンファ記者 ohora@hani.co.kr