「(国民連帯を成し遂げるための)人間の想像力を跳び越える大胆かつ斬新で感動的な発想が安哲秀(アン・チョルス)候補側から出されて文在寅(ムン・ジェイン)候補が受け入れる形になったら良いと思う。」
民主統合党 文在寅大統領候補の政策座長であるイ・ジョンウ経済民主化政策委員長(慶北(キョンブク)大教授)は26日<ハンギョレ>とのインタビューで、文候補が、単一化以後、安候補側との国民連帯を通じて改革と統合をなすと明らかにしたのと関連し、安候補側の積極的な提案を希望した。 イ委員長は「野党圏候補一本化は終ったのではなくまだ進行中だ。 今後1週間程の間に両候補が会った際にどんな話が出てどんな合意がなされるかが、選挙状況を決定的に左右するだろう」として、真の単一化のための政策と人(キャンプスタッフ)の単一化の必要性を強調した。 イ委員長は改革進歩指向の経済学者出身で、参与政府で初代の大統領府政策室長を務めた。
「安哲秀側の人々も改革の同志
人材プール少ないので一緒にやれたらと思う
セヌリ党キム・ジョンイン委員長を含めた
経済民主化勢力総連帯が必要」
-真の候補単一化を成し遂げるには何よりも政策単一化がなされるべきではないか?
「両候補が会ったら他のことも議論するだろうが、この問題(政策単一化)が優先的に扱われるだろう。 幸い(安キャンプの)チャン・ハソン国民政策本部長とホン・ジョンホ革新経済フォーラム代表、文キャンプの私とキム・スヒョン世宗(セジョン)大教授がその間七回も会い、先週月曜日(11月19日)には経済福祉分野の公約と関連した共同宣言文草案作成を終わらせた。 候補の裁可が残っているだけだ。 外交安保統一分野も同じだ。 政策単一化が必ず成されると思う。」
-議論の過程で困難なところはなかったか?
「新しい政治の分野では綱引きがあったが、経済福祉と外交統一安保分野では特に大きな問題はなかった。 極めて和気あいあいであたかも共同作業の雰囲気だった。 韓国政治史上初の政策単一化、政策連合がなされれば大きな成果だ。 2002年には盧武鉉-チョン・モンジュン間の候補単一化は成立したが政策単一化はできなかった。」
-財閥に対する出資総額制限制復活、系列分離命令制の導入などのように双方の意見が異なる部分は?
「共同宣言には双方が一致するものだけを入れた。 残りは(単一化)候補が処理することで了解した。」
-争点になっている財閥の既存循環出資禁止問題はどうしたか?
「循環出資の規制の必要性を明らかにする水準で整理した。」
-敏感な主題を避けていく場合,共同宣言がややもすると中身がなくならないか?
「そんなことはない。 経済福祉分野だけで分量が10ページを超えている。」
-文候補が単一化以後に安候補側との国民連帯を通じて改革と統合を成し遂げると明らかにしただけに、画期的な発想が必要だろう。安候補が提示した財閥改革特別委員会新設を受け入れて、委員長にチャン・ハソン国民政策本部長を任命する方案を文候補に提案する用意はないか?
「良い考えだ。 委員会について否定的に見る視角もあるが私は財閥改革特別委は良いアイディアだと考える。 財閥改革は既存部署だけでは限界があるからだ。 チャン・ハソン本部長も良い。 事実、私が担当している職責をチャン教授が受け持ったら良いと推薦したのは私だ。 ただし両候補が会う前に色々な話が出てくればややもすると(安候補側に)失礼になるおそれもあり、慎重を要する部分がある。 個人的には選挙を必勝に導く秘蔵のカードがある。」
-このような場を借りて提案してほしい。
「私が話した瞬間に誤解が生じる可能性があるため言えない。文候補にも話さないつもりだ。」
-各候補の経済民主化公約を評価すると、文候補の公約が最も規制強度が強いという。だが、まだ定期国会でたった一件の経済民主化立法も可決されていない。 流通産業発展法改正案の場合、セヌリ党が反対したためもあるが、民主党の意志も足りなかったのではないか?
「民主党の国会議員にその意見を伝えます。 しかし民主党の意志はセヌリ党より10倍程は強いと思う。」
-財閥は経済民主化に反対して働き口と成長を前面に出す。 朴槿恵候補も経済民主化と成長のツートラックに言葉を変えた。 文候補も働き口を一番強調しているが、財閥の論理とどんな差があるか?
「文候補は働き口大統領を標榜している。働き口委員長も兼ねている。私たちの政策は働き口、福祉、経済民主化、経済成長の4輪駆動経済が核心だ。 財界は経済民主化と働き口とを対立的に見ながら成長を強調するが、私たちはこれらが相互促進的だと考える。」
-朴槿恵候補は文候補を盧武鉉2期だとしてけなしている。盧武鉉政府の失敗を繰り返さない自信があるか?
"文候補は盧武鉉政府よりうまくやるだろう。 まず時代的状況が違う。 改革を行う条件が成熟している。 改革主体勢力も多い。 嘗てのように財閥との間で掛け橋的役割をする人も見られない。 何より文在寅候補は盧武鉉大統領より財閥改革の意志が強い。」
-文候補が執権すればイ委員長のような方が過去の参与政府の時よりさらに多く参加するだろうということか?
「そうだ。 安哲秀キャンプで仕事をしていた人も改革の同志だ。 皆いっしょにやれればいいと思う。 韓国の進歩は人材プールが小さいので、安か文かを問題にしているような状況ではない。 後々はみんな合わせても人材が足りないだろう。 ただし私は次期政府に入るつもりは全くない。 私の仕事は臨時職であり投票日である12月19日で終わる。 文候補にもすでに二回も話した。」
-セヌリ党のキム・ジョンイン国民幸福推進委員長と朴槿恵候補が経済民主化公約を巡って対立しているが
「私はあの方(キム委員長)が判断ミスをしたと見る。 自分の考えと合わない政党を訪ねていって、そこの候補を助けた。 キム委員長が侮辱を受けるのを見て同じ学者として怒りを感じる。 ソンビ(訳注:昔、学識はあるが官職についていない人をさした言葉)に対しては殺すことはできても侮辱を与えてはならない。」
-キム・ジョンイン委員長がセヌリ党を出れば経済民主化のために共に連帯しようと提案する用意はあるか?
「キム委員長に私が担当している職責はもちろん、もっと高い職責でも差し上げたい。 経済民主化勢力が総連帯をしてこの難関を突破しなければならない。」
-朴候補の成長と経済民主化のツートラックに対抗して、文候補の経済民主化と働き口の論理は勝算があるだろうか?
「流通発展産業法改正案の国会処理をご破算にさせたことを見れば朴候補には経済民主化の意志がないことが分かる。 キム・ジョンイン委員長の既存循環出資規制案を受け入れずに突き放すのを見れば財閥体制を現状維持するという考えだ。‘ チュルプセ’(政府の規模を小さくし、規制を解いて法秩序を立てる)を土台にしている朴候補は根本矛盾に陥っている。 朴候補の中心人物であるキム・クァンドゥ<力強い経済推進団長>はほかでもない、この ‘チュルプセ’の創案者だ。 ‘チュルプセ’政党は逆立ちしても経済民主化と福祉国家を実現することはできない。」
クァク・ジョンス先任記者、チョン・ウンジュ記者 jskwak@hani.co.kr