23日夜8時20分、テレビ画面で安哲秀無所属大統領候補の辞退記者会見を見守った文在寅民主統合党候補キャンプの実務者たちは短い感嘆の声を出した後このように話した。
単一化決裂と野党圏両候補の同時候補登録という最悪のシナリオを避け、文候補が野党圏単一候補に確定し良い結果を得たが、予期できない状況に対する当惑感が漂っている。 譲歩を通じて勝ち取った単一化が外部にはどのように映るかを考慮しなければならない複雑な内心も含まれていた。
午後まで続いた両候補代理人の交渉が失敗に終わった後、安候補が夜の記者会見を予告して、一時文候補キャンプには濃厚な影が立ち込めた。 ‘単一化が失敗したのではないか’、‘安候補が候補談判を再提案するだろう’等の話が出回った。 予測は大きくはずれた。 文候補キャンプとしては途方もない朗報に接したわけだが、キャンプには安候補が辞退を宣言した後にも夜遅くまでまた別の意味の沈黙が続いた。 一部実務者らやボランティアメンバーは‘文在寅単一候補確定’を歓迎し、安候補を褒め称えたが、キャンプの全体的な雰囲気は‘今後どうなるのか’にさらに神経を尖らせている様子だった。
選挙対策委次元の公式反応も安候補の記者会見が終わった後、1時間近くが過ぎてようやく出てきた。 チン・ソンジュン キャンプ スポークスマンは夜9時20分「私たち皆が安候補に大きな借金をした。安候補と彼を支持したすべての国民と共に必ず政権交替を成し遂げ、新しい政治と新しい時代を切り開く」という趣旨の短い論評をした。 ある核心要人は「安候補の電撃的な譲歩にどのように対して解きほぐしていかなければならないのかについて、当分キャンプ次元で時間をかけてゆっくり深く考えてみなければならない」と話した。 文候補は安候補の辞退記者会見をソウル旧基洞(クギドン)の自宅でテレビを通じて見守ったことが知られた。文候補は安候補の記者会見が終わった後‘安候補と安候補を支持される方々に心より済まなく思います’という短いツィットを残し、以後ウ・サンホ キャンプ公報団長を通じて「政治革新と新しい政治に対する重い責任を痛感する」という内容の短いメッセージを発表した。 文候補は選対委にもキャンプ次元での慎重で落ち着いた対応を注文したことが分かった。
文候補キャンプのある共同選対委員長は「文候補が非常に険しく危険な試験台に上がった」という冷静な評価を出しもした。 彼は「安候補支持層を包容する問題が口で言うほど容易ではない。 野党圏単一化を望んだ野党圏支持者も、文候補が今後どのようにしていくかを見守るだろう。 選対委次元でどのようにするかも重要だが、結局は現状況をきちんと収拾して突破していくのは一重に候補の役割にならざるを得ない」と話した。
文候補キャンプのまた別の関係者も「単一化過程が競争を通した勝利でなく、安候補の電撃的な譲歩でなされただけに、単一化されたからといって文候補の政治的位置づけが広がったわけではない」と警戒した。 彼は続けて「これまでの単一化過程で広がった不協和音と葛藤に対する責任も今後は文候補が抱え込み解きほぐしていかなければならない」と展望した。 ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr