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【社説】駐韓米大使の「北朝鮮核関連発言指摘」、トランプ政権の公式見解なのか

登録:2025-12-11 06:33 修正:2025-12-11 09:27
先月20日、ソウル中区のロッテホテルで開かれた韓米議員連盟創立記念第1回韓米外交フォーラムに、ケビン・キム駐韓米国大使代理(右)とパク・ユンジュ外交部第1次官が出席している/聯合ニュース

 ケビン・キム駐韓米国大使代理が、先日李在明(イ・ジェミョン)大統領が北朝鮮の核問題に関して「北朝鮮の非核化」の代わりに「核のない朝鮮半島」という表現を使ったことについて、北朝鮮の核を容認するような誤解を招きかねないという懸念を伝えたという。だが、この基準からすると、本当に懸念すべき言動を繰り返しているのは、北朝鮮を「核保有国」(nuclear power)と呼び、最近公開された「国家安保戦略」(NSS)文書に北朝鮮の核の脅威について一言も言及しないドナルド・トランプ大統領と米国政府の方だ。李大統領はすでに8月末の韓米首脳会談で、朝鮮半島情勢を少しでも進展させるためには朝米関係の改善が先に行われるべきだとという「ピースメーカー・ペースメーカー論」を掲げ、トランプ大統領の同意を得た。行き詰まった北朝鮮との対話の扉を開くためにある程度柔軟な態度を取ることで首脳間の了解が得られたことにまで、駐韓米国大使が問題提起をするのは、むしろ事態を複雑にするのではないか。

 10日のハンギョレ報道によると、キム大使は最近、韓国の外交・安全保障分野の高官と会い、「(李大統領は)北朝鮮の非核化を明確に話すべきだ。なぜ曖昧に話すのか。北朝鮮に誤った信号を与えかねない」という趣旨の話をしたという。李大統領は2日、民主平和統一諮問会議の発足会議で、「朝鮮半島で戦争状態を終わらせ、核のない朝鮮半島を追求し、強固な平和を定着させるための取り組みを続けていく」とし、「韓米協力を通じて朝鮮半島の平和定着に向けて努力する」との意思を明らかにした。キム大使はこれについて、李大統領が「北朝鮮の非核化」と北朝鮮に明確に言及しない「核のない朝鮮半島」という表現を使ったことが誤りだと指摘したのだ。米国はチョン・ドンヨン統一部長官が主張する「来年上半期の韓米合同演習の調整」についても批判的見解を持っているという。

 北朝鮮は2022年9月に核を先制使用できるという核ドクトリンを公開し、2023年末に「敵対的二国家」を宣言した後、一切の南北対話を拒否している。米国に対しても「非核化のための対話には応じない」という意思を明らかにして久しい。トランプ大統領はこうした現実を何とか突破するために「北朝鮮は核保有国」だとし、「金正恩委員長と良好な関係を保っている」とまで発言しているではないか。結局、キム大使は北朝鮮の核問題に柔軟性を発揮できるのは米国だけだと言いたいのか。これは同盟に対する公正な態度ではない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1233909.html韓国語原文入力: 2025-12-10 18:38
訳H.J

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