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[社説]韓日関係改善を望むと言いつつ「独島、佐渡鉱山」を固守した日本

登録:2023-01-25 02:17 修正:2023-01-25 08:35
日本の林芳正外相が昨年5月11日午前、外務省で就任記者会見を行っている=東京/共同・聯合ニュース

 日本の外務省が「独島(ドクト)=日本の領土」との主張を繰り返すとともに、佐渡鉱山のユネスコへの登録も変わることなく推進すると表明した。岸田文雄首相は「韓日関係を健全な関係に戻し、更に発展させていくため、緊密に意思疎通して」いくと改めて述べているが、両国関係を刺激しうる問題について一点の変化もありえないという日本政府の基本的態度が確認されたわけだ。

 林芳正外相は23日、国会での外交演説で「竹島(日本が主張する独島の名称)は歴史的事実に照らしても、国際法上も日本固有の領土だ。毅然と対応する」と釘を刺し、2014年の岸田外相(当時)の演説から10年にわたって妄言が繰り返された。日帝強占期の朝鮮人強制労働の現場である新潟県の佐渡鉱山のユネスコ世界遺産への登録を再び申請したことについては、「しっかりと役割を果たして」いくと述べた。佐渡鉱山については、日本は対象期間を16~19世紀半ばに限定し、朝鮮人強制労働を意図的に消し去ったとの批判を受けてきた。ユネスコは昨年、日本による遺産についての説明が十分でないことを理由に、審査を進めなかった。

 韓国外交部は20日と23日、佐渡鉱山の世界遺産登録方針、林外相の独島発言について報道官名義の声明を発表して抗議した。しかし今の日本の態度から考えると、検定教科書の発表や福島第一原発の汚染水の放出など、上半期に相次いで予定されている敏感な両国関係の懸案についても、従来の方針を固守するだけで、韓国というパートナーを「考慮」する可能性は低い。

 過去をきちんと直視せず、国内政治に有利か不利かばかりを気にする日本の政権の態度は非常に遺憾だ。懸念されるのは、韓日関係の改善を急いでいる尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の「焦り」が日本のこうした態度をあおっているのではないかということだ。韓国政府が12日の強制動員解決策討論会で日帝強制動員被害者支援財団を通じた「併存的債務引受」案を公開した後、岸田首相は訪米期間中の演説で「できる限り速やかに日韓二国間の懸案を解決し」としつつ、また23日の国会演説でも、両国関係を「健全な関係に戻す」との意思を表明している。

 日本企業の謝罪や賠償参加が不透明なため、被害者の反発は激しい。独島や佐渡鉱山についての主張のようなことが繰り返されれば、日本政府は韓国を対等な隣国とみているのかという根本的な疑問を呼び起こし、未来志向的な関係の構築も困難になることを、両国は肝に銘じなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1076800.html韓国語原文入力:2023-01-24 18:21
訳D.K

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