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[社説]ユン大統領候補の妻の「虚偽履歴」、「徹底した検証」は避けられない

登録:2021-12-15 09:45 修正:2021-12-15 12:41
YTNニュース画面より//ハンギョレ新聞社

 野党「国民の力」の大統領選候補ユン・ソクヨル氏の妻キム・ゴンヒ氏が、14年前に京畿道のある私立大学で教授に任用された当時、志願書に経歴と受賞記録を虚偽で記載した事実が明らかになった。経緯を尋ねる取材陣に対し、キム氏は「信じようが信じまいが(かまわないが)、記憶にない」「公務員や公人でもなくユン候補と結婚していた状態でもなかったのに、ここまで検証を受けなければならないのか」という反応を示したたという。不適切な振舞いだ。野党第一党の大統領候補の配偶者なら、自身に提起された疑惑について疎明する義務がある。

 14日のYTNの報道によると、キム氏は2007年に水原女子大に提出した教授志願書の経歴欄に「韓国ゲーム産業協会企画チーム企画取締役」在職履歴と「ソウル国際漫画アニメーションフェスティバル大賞」受賞歴などを書いた。しかし、韓国ゲーム産業協会はキム氏が仕事を始めたと明らかにした時期の2年後に作られた団体で、協会関係者たちは、企画チームと企画取締役という職責は存在せず、キム氏に会ったこともないと述べたという。キム氏が2004年8月に大賞を受賞したと記載した「ソウル国際漫画アニメーションフェスティバル」もやはり、主催団体に確認したところ、キム氏の改名前の名前で出品した作品自体がなかったことが分かった。勤務・受賞履歴を虚偽で埋めたということだ。

 さらにあきれるのは、キム・ゴンヒ氏の釈明とユン・ソクヨル候補の反応だ。キム氏は企画取締役の履歴について「信じようが信じまいが(かまわないが)、記憶にない」とし「勤務期間を誤って記載したというミスはあったかもしれないが、在職証明書を偽造したわけではない」と述べた。虚偽の受賞記録については「学校進学のために書いたわけでもないのに、何が問題なのか」とし、「見栄えのために欲を出した。それも罪だというなら罪だ」と述べた。過ちに対してまったく反省の色がない。この日、寛勲クラブの討論会に出席したユン候補も、キム氏と変わらない反応だった。ユン候補は「(水原女子大への提出書類は)非常勤講師のような兼任教授のポストに志願して『参考資料』として書いたもの」で、「(企画取締役の履歴は)『全体的に』虚偽の経歴ではなく、受賞(記録)も『完全に』捏造されたものではない」と述べた。些細な疵をマスコミが大げさに取り上げて騒いでいるという言いようだ。

 キム氏の結婚前の私生活は検証の対象でもない上、取り上げること自体が不適切なことだ。しかし、虚偽の経歴を利用して就職したとすれば、明白な犯罪行為だ。キム氏は誠実に疎明し、過ちがあるならばそれなりの責任を負わなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1023323.html韓国語原文入力:2021-12-15 02:31
訳C.M

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