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[社説]「検‐マスコミ癒着疑惑」究明が「ユン・ソクヨルたたき」という朝鮮、中央

登録:2020-04-04 02:05 修正:2020-04-04 09:06
文化放送は先月31日、チャンネルAと検察の癒着疑惑を報道した=文化放送の画面キャプチャー//ハンギョレ新聞社

 本質をぼかす典型的な方法の一つは、事実かどうかを明らかにすべき時に「党派的フレーム」を持ち出すことだ。MBC(文化放送)の報道で明らかになった総合チャンネル「チャンネルA」と検察の癒着疑惑を扱う朝鮮日報と中央日報の態度がまさにそうだ。

 両紙は、衝撃的なチャンネルAの「非倫理的取材」や、チャンネルAとユン・ソクヨル検察総長の側近検事長との癒着が実際あったかどうかには関心を示さず、MBCの報道を与党の「ユン・ソクヨルたたき」の一環だとしている。両紙は、MBCの報道後チュ・ミエ法務部長官が「調査の必要性」に触れたことや、一部の与党関係者がユン総長に釈明を求めたことなどがその証拠だと主張している。

 朝鮮日報は2日の1面と社会面の記事に「与党、一斉にユン・ソクヨルたたき」、「義母に続き側近…親チョ・グク勢力、執拗な『ユン・ソクヨル追い込み』」という見出しを付けた。3日の社説では「与党のユン・ソクヨル総攻撃、選挙に勝てば政権による違法をすべて覆い隠すぞということ」と断定した。中央日報は2日、「チャンネルA-検察の会談記録で与党が一斉にユン・ソクヨルたたき」との見出しで、匿名の検察総長出身の弁護士の話を引用し、「総選挙は親チョ・グクと反ユン・ソクヨルフレームに集中して勝ち、総選挙以降の捜査を弱体化させる計画のようだ」と主張した。3日付の1面の「総選挙に呼び出されたユン・ソクヨル」との記事でも同じ主張を繰り返した。

 この事件の本質は二つだ。まず、報道倫理に反するチャンネルAの取材態度だ。チャンネルAの記者は、苦境に立たされた取材源を脅して情報を聞き出そうとした。取材の目的も自ら明らかにしているように、盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団のユ・シミン理事長を辞めさせることだった。2つ目はチャンネルAとユン総長の側近検事長が共謀したかどうかだ。事実なら検察とマスコミの癒着であり、深刻な問題でないわけがない。実際、チャンネルAの記者は取材源と会って、検事長と親しいことを誇示し、通話の音声まで聞かせている。一方、当の検事長は「チャンネルAの記者とそんな対話自体したことがない」と否認している。だからこそ真実究明が欠かせないのだ。

 にもかかわらず、朝鮮日報と中央日報は事件の本質には目をつぶったまま、「ユン・ソクヨルたたき」とのレッテルを貼っている。4・15総選挙を控え、政治的意図が下敷きとなっているとの疑念はぬぐえない。両紙はこれ以上世論を糊塗しようとしてはならない。これもまた報道倫理に反する。重ねて強調するが、チャンネルAは一日も早く真相を徹底的に公開し、応分の責任を負わなければならない。法務部も迅速に監察を行い、検察とチャンネルAの癒着疑惑を徹底的に究明すべきであろう。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/935587.html韓国語原文入力:2020-04-03 18:34
訳D.K

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