太平洋戦争当時、日本政府と日本軍が慰安婦制度に組織的に関与した事実を後押しする日本の公文書が公開された。共同通信は、1938年に駐在していた日本領事館が外務省に軍当局が慰安婦の必要性とその需要を明らかにした内容を報告する機密文書を確認したと報道した。当時、青島(チンタオ)の日本総領事は報告書に「海軍側は芸酌150人位の増加を希望しており、陸軍側は兵員70人に対し1人位を要する意向」と記されている。他の地域の総領事は「皇軍が前進する場合を見通し4月末までに少なくとも5千人の特殊婦女を集中」「軍用車に便乗した特殊婦女186人南下」などと報告している。
日本の内閣官房が2017年と2018年に新しく収集した慰安婦関連文書23件の中の13件から見つかった内容で、慰安婦の強制動員を否認してきた日本の安倍首相の主張と真っ向から対立するものだ。日本は明白な歴史的事実をこれ以上否定せず、犯罪行為を反省して謝罪するのが当然である。
日本は1993年に当時の河野洋平・官房長官の談話を通じて「慰安所は軍当局の要請により設置・運営されたものであり、慰安婦の移送に旧日本軍が関与した」と認めた。しかし安倍政権は「慰安婦募集に強制性はなかった」として政府と軍の介入を全面否定している。自虐的な歴史観から抜け出して堂々とした歴史を教えるという名分なのだが、実際には歪曲にすぎない。
慰安婦被害女性たちの勇気ある証言で、日本の破廉恥な戦争犯罪はすでに明るみになっている。国際社会も野蛮な慰安婦制度を口をそろえて糾弾している。安倍政権はこれ以上醜悪な犯罪を隠そうとしてはならない。
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は6日、ナチスドイツが第二次世界大戦当時ユダヤ人らを虐殺したポーランドのアウシュビッツ収容所を訪れて過去の歴史を痛烈に反省した。メルケル首相は「ドイツ人が犯した野蛮な犯罪の前で心の底から恥ずかしさを感じる」として「犯罪に対する記憶は私たちの終わりなき責任だ。責任を認識するのは国家のアイデンティティの一部だ」と力説した。
安倍首相もメルケル首相のように犯罪行為を恥ずかしく考え、慰安婦被害者に誠意を込めた謝罪をせねばならない。河野談話を事実上否定し、平和の少女像を撤去するよう圧力をかけ、関連の展示を止めさせることでは歴史の真実を解明することはできないことを肝に銘じるべきだ。