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[社説]ついに「強制労役認定」の約束を覆した鉄面皮の安倍政権

登録:2019-12-04 07:15 修正:2019-12-04 08:52
日帝強占期の朝鮮人強制労役で悪名高かった長崎県沖合の島の端島(別名、軍艦島)で写真作家のイ・ジェガプ氏が撮った朝鮮人宿所の様子=写真作家イ・ジェガプ氏提供//ハンギョレ新聞社

 日本が最近ユネスコに提出した明治時代の産業遺跡に対する二度目の後続措置履行報告書にも、「朝鮮人強制労役を認めて犠牲者を追悼するための措置事項」は含まれなかったという。日帝が1940年代に戦時物資の供給のために朝鮮人を強制労役に動員した事実さえついには隠そうとする意図と読みとれる。日本はより不利な歴史を隠ぺいして歪曲するのではなく、歴史的事実をありのまま謙虚に受け入れなければならない。

 日本は2015年7月、ユネスコ世界遺産委員会に明治時代の製鉄所と造船所、炭鉱など産業遺跡23カ所を世界遺産として登録したが、この中の端島(別名、軍艦島)の炭鉱など7カ所は、朝鮮人が連れて行かれて強制労役をした悪名高い所だ。日本は当時、韓国がこれらの登録に強く反対すると、すぐに朝鮮人が自分の意志に反して動員され苛酷な条件で強制労役したと認め、情報センターなどを設置して犠牲者を追悼する措置を行うと約束した。これに対して世界遺産委員会は決定文で、日本に「各施設の全体の歴史を理解できるようにすること」を勧告した。

 しかし、日本は2年後の2017年12月に提出した履行報告書で、朝鮮人の強制労役の事実を書かずに「日本の産業を支援した朝鮮半島出身者がいた」と表現し、情報センターも犠牲者の追悼と無関係なシンクタンク形式で東京に設置すると言葉を変えた。これについて世界遺産委員会が翌年6月に再び「2015年決定文」の忠実な履行を要求し、更新された追加の履行報告書の提出を要請したが、今回も日本は事実上、同じ内容を書いた報告書を再提出したのだ。恥も知らない鉄面皮の日本の態度には呆れる。

 日本は、世界遺産委員会が当事国間の対話を勧告したのに、韓国政府の対話要請に全く応じなかった。日本のこのような硬直した姿勢には、この問題が最近の韓日間で鋭く正面から対立している強制徴用の賠償問題に不利な影響を与えかねないとの憂慮も作用したようだ。歴史的真実の前で責任感なしに有利不利のソロバンばかり弾いている姿であり、失望感を越えて悲哀を感じる。

 韓日は今月末の韓中日三国首脳会議を契機に、両者が首脳会談を開いて関係改善を模索する計画だ。しかし、日本が最後まで歴史的責任を放棄するのなら、今回の首脳会談にも関わらず韓日対立は解決が容易ではないことを日本は肝に銘じなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/919474.html韓国語原文入力:2019-12-04 02:39
訳M.S

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