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[社説] 少女像撤去圧迫に言いなりになる情けない韓国外交部

登録:2017-02-26 22:13 修正:2017-02-27 22:27
釜山東区草梁洞の日本領事館前にある平和の少女像//ハンギョレ新聞社

 日本政府が日本軍「慰安婦」被害者を記念する少女像を撤去しろと全方向的な圧迫を加えている。そのやり方も行き過ぎるほどに高圧的で傍若無人だ。日本の圧迫に対抗して国益を守るべき韓国の外交部はどういうわけかまともに一言も言えず低姿勢で一貫している。いったいどこの国の外交部なのか分からない。

 日本の少女像撤去圧迫は、韓国でも米国でも同様だ。米国では最近アトランタの駐在日本総領事がアトランタ市に対し、少女像が設置されれば日本の企業がアトランタから撤収し、経済に莫大な損害を負わせかねないと脅迫までした。それだけではない。日本政府は、日本の極右団体が米国連邦最高裁に請求したカリフォルニア州グレンデールの少女像撤去訴訟でも異例の意見書を出して「少女像の建設を許容すれば、米日同盟関係を害するだろう」とまで主張した。少女像の碑文に「20万人の女性が性的奴隷として連れて行かれた」と書かれたことを指して事実ではないと意地を張った。歴史的過ちには目をつむり、米日同盟をテコにしてなんとかして少女像をなくそうと血眼になっている。

 こうした居直りは、韓国政府が自ら招来した面が大きいという点を指摘せざるをえない。韓国の外交部は14日にも、釜山市などに公文を送り釜山の日本領事館前の少女像移転を求めた。昨年12月以後すでに3回目だ。さらに外交部は、ソウルの日本大使館前に設置された少女像も移転すべきだという公式立場を出した。それでも日本政府は少女像移転の要求だけでは不充分だとし、当分は駐韓日本大使を帰任させないと脅している。日本にどれくらい弱点を掴まれれば日本政府はこれほどまで居丈高になり、韓国外交部はこれほどまでに屈辱的な姿を見せるのか、あきれるほどだ。韓国の外交部は日本政府の韓国出張所かという抗議が出るほどでもある。

 加害者と被害者の関係がひっくり返ったように、日本が道徳的優位に立って韓国政府を圧迫するのは、2015年の「12・28慰安婦問題合意」のためだ。日本から10億円を受け取り「慰安婦問題」を終わらせるという裏面合意をしたのでなければ、韓国政府が日本の総攻勢にまともに一言も反論できずに言いなりになる理由がない。外交部は今からでも12・28合意の正確な真相を明らかにし、誤りを率直に認めることを望む。こうした屈辱外交を限りなく継続することはできない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-02-26 18:47

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/784225.html 訳J.S(1101字)

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