釜山少女像設置に抗議するための日本政府の“報復措置”が施行から一カ月をむかえ、韓日関係をこれ以上悪化させてはならないと注文するような日本のマスコミの報道があふれている。しかし、これらの報道は、釜山少女像の強制撤去などを含む韓国政府の“具体的行動”を前提にしているため関係悪化が容易に解消されることは難しいと見られる。
日本の保守の情緒を代弁する読売新聞は9日、「少女像撤去へ行動が見えない」という題名の社説で「日韓関係がさらに悪化しないよう、韓国は、慰安婦問題の合意を誠実に履行し、具体的な行動を取らねばならない」として「少女像の設置は、慰安婦問題の『最終的かつ不可逆的な解決』や、ソウルの少女像撤去への韓国側の努力を明記した15年12月の日韓合意の精神に反している」と主張した。
日本政府は釜山少女像の設置に抗議するため先月9日、長嶺安政大使の“一時帰国”など4項目の報復措置を施行した。韓国が少女像撤去のための具体的行動を示さない限り、長嶺大使の帰国など韓日関係を正常化させるための日本の措置は期待できないという事実上の“警告”であるわけだ。
しかし、日本のマスコミも朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾など韓国情勢を考慮する時、韓国政府が日本が期待する措置を取る可能性が小さいことは認識している。朝日新聞は「(日韓関係)改善の糸口がつかめず、『出口なし』(外務省幹部)の状況が続く。日本が調整する日中韓首脳会談の東京開催のメドも立たない」状況が続いていると書いた。東京新聞も「朴大統領のスキャンダルで弱体化された韓国政府に動く余力がない」と指摘した。