登録 : 2017.01.10 22:41 修正 : 2017.01.11 02:21

沈没したセウォル号と朴槿惠大統領=イラスト//ハンギョレ新聞社
 朴槿恵(パククネ)大統領が10日、遅ればせながら旅客船「セウォル号」沈没惨事当日の自身の行動報告書を提出したが、憲法裁判所から「不十分だ」という指摘と共に「本人の記憶を呼び起こして再提出を求める」として、つき返された。当日の彼女のあきれた言動は1000日経った今でも遺族たちはもちろん国民皆をみじめにした記憶として残っている。あの日の真実を隠そうとする大統領と反逆者たちは関係者の口を塞ぎ隠蔽操作を今も続けている。憲法裁判所に出した資料は彼女の厚顔ぶりと破廉恥さの決定版だ。

 何より容赦できないのは大統領とその参謀が救助のゴールデンタイム(救助可能時間帯)を浪費しておきながら、いまだに偽りの釈明で国民を欺こうとしている点だ。沈没事故が当日の午前8時52分に初めて全南地方消防本部に届けられ9時19分のテレビで報じられてからは国民の誰もがやきもきしながら注目していたのに、大統領は10時頃になって安保室から初めて書面報告を受けたと釈明している。

 大統領がテレビを見ていなかったとすれば側近たちは何をしていたのか。たとえ書面報告が事実だったとしてものんきに官邸に留まってゴールデンタイムを浪費した事実はいかなる弁解をもっても受け入れがたい。あの時直ちに本館なりに出てきて軍を動員したり海洋警察に近隣漁船を動員させるなどの非常措置を急がせていたならば、尊い命を救助する時間は充分にあった。あの緊急時間帯に安保室が大統領報告用の映像を送れというあきれた催促を海洋警察にしていなければ途方もない惨事にはならなかったかも知れない。

 それなのに大統領という人は「私のすることは全て行った」として憲法裁判所にも「関係機関の誤った報告」と「マスコミ誤報」を訴えて逃げの姿勢に汲々としている。

 彼女が憲法10条の「生命権保護義務」の実行はおろか、当初からそのような概念さえなかったという証拠が溢れかえっている。ヘアーアップに時間を費やし、中央災害安全対策本部を遅く訪ねて「ライフジャケット発言」をつらねたこともそうだが、その直後も本館に残って救助を指揮するどころか再び官邸に戻ったことは大統領である前に人間として最低限の恥の意識と良識の欠如が疑われる。

 偽りと偽善でびっしり埋まった「7時間行跡資料」。それ自体が国会の弾劾理由で明らかにされたように「急に悪化した状況のなか大統領は何の働きも遂行せず」「国民の生命と安全を保護するための積極的な措置を取らなかった職務放棄」が明白であり、これ一つだけでも大統領の座から即座に降りてしかるべきである。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017/01/10 17:43

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/778166.html 訳T.W

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