登録 : 2016.03.14 08:06 修正 : 2016.03.14 10:15

朴槿恵大統領が2月24日、大統領府の国民経済諮問会議で冒頭発言をしている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社
 朴槿恵(パククネ)大統領の政治のうまさはどこにあるのか。野党が物足りないためなのか、それとも朴大統領が政治に天賦の才能があるためなのか。でなければ朴正熙(パクチョンヒ)の郷愁に浸りコンクリート化された頭の熱烈な年配の支持層があってのことなのか。とにかく様々な難関にもかかわらず、政治を自己のペースで進めてるいつのを見る限り、とりあえずうまいやり方をしているのは認めざるを得ない。といっても、それ以外にうまいことなどありそうにない。

 朴大統領の外交成果は、結局、米中に振り回された戦略的な“大損”外交だったことが白日の下にされており、韓国の国家安保は米日中の軍備競争に挟まれ、いつになく危険になった。これが自信たっぷりに掲げた朴大統領外交・安保の功績の実像だ。

 では内政はどうか。経済は統制不能となり、社会は分裂し、未来は不安定なので、朴大統領の内政は落第点同然だ。もちろん「幽体離脱」の達人らしく、朴大統領は自分には過ちがないと言い張る。自分が望む法が作れないのは国会のせいにする。法を作ってあげたらうまくやれたとでも言うのだか。ある本の言葉を借りれば「刀ばかり良くてなんになる、剣術の実力もないのに」。そうしたことも含めすべて「朴槿恵大統領の勝手気まま法」のためではなかったのか。他の人は誰もいない「朴槿恵だけ」の勝手気ままの世界。

 国会先進化法は、朴大統領が野党になることを念頭にして自らが使うために作った法律だった。自分がすればいいもので、人が使うと天下の亡国法と決めつける。「国会先進化法で植物国会なり、国民が国会を審判しなければならない」と述べたという。誰を審判しようと言うのか判然としない。むしろ自分が審判を受けねばならないのではないか。自分が作った法のために自分が仕事できないなんて、大統領が口にすることだろうか。

 フィリバスター(議事事妨害)も同じだ。自分が使うために作った時は「政治の先進化」に向け「国会の合理的な意思の手続きと秩序の維持を確保」する良い政策だったが、他人が書いたら「どこの国にもない呆れた現象」となり(先進国にもあることも知らない)、「寝ていても痛嘆」することになってしまった。それにしても、なぜ机を叩く。叩くのは自分の頭にして欲しい。

 テロ防止法がなければテロは防げないのか。令状なしに盗聴できなければテロ防止ができないなら、韓国の判事はすべて、従北(朝鮮)派やテロ容疑がいても盗聴令状を発行しないと考えているようだ。

 いわゆるワンショット法がなく、韓国の企業が構造調整できないとも述べている。韓国に構造調整禁止法などない。構造調整が必要な企業なら、ワンショットでもツーショットでもするはずだが、そこに特恵を与えなければ構造調整ができないとでも言うのか。特定財閥に恩恵を与えるためと疑ってしまう。

 法を越えた施行令を作り勝手に行政をするのが“法治”で、施行令を法に合わせることは法に反するという。政治的コメントの書き込み作業をする国情院女性工作員には「女性の人権」を持ち出して擁護し、祖国が守れず犠牲にされた元従軍慰安婦たちの人権には、いくばくかのお金を与え口を閉ざせと言っている。昨日は経済危機だと言っていたのに、今日は経済が良好だと話を変える。明日はまた経済が危機だと言いかねない。

 朴大統領にとり疎通と説得は「私の言葉に無条件従え」というこだわりと脅迫だ。朴大統領の疎通と説得は「独善と独裁」と言い換えることもできる。朴大統領は立場が変わる度に、顔色一つ変えず言葉を変えてきた。発言を変えたことさえ知らないかのようだ。自分には何でも思い通りにできる特権があるという見方に他ならない。だから朴大統領が望む法律は、自分の思い通りにできる「朴槿恵万能法」になる。またの名を「維新法」。

イ・トンゴル東国大経営学部招聘教授//ハンギョレ新聞社

 朴大統領が「よく切れる刀」を手にすれば、何を切るだろうか。その刀で解雇されるのは、経済と民生、それとも野党と非主流?朴正熙政権末期で重化学工業の失敗により経済が亡国の危険に直面したことを思い出すべきだ。独善と独裁ばかりに固執した朴正熙は、維新法というよく切れる刀で大韓民国を亡国の危機に追い込んだ。朴槿恵大統領も「万能法」で、韓国を再び亡国の危機に陥れようとしている。だから阻止しなければならない。

イ・ドンゴル東国大経営大学招聘教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-03-13 22:26

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/734759.html訳Y.B

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