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[社説]開城工業団地閉鎖の責任は誰が取るのか

登録:2016-02-13 02:28 修正:2016-02-14 19:03
北朝鮮が開城工業団地の南側人員の撤収方針を電撃的に通知した11日夕、車両通行が途絶えた京畿道坡州市都羅山の南北出入境事務所=坡州/シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 政府の一方的な開城工業団地(開城工団)の閉鎖決定の影響が深刻になっている。軍事対立の深化をはじめ、南北関係が全面対決の構図に変わっており、公団関連企業の直接被害を含む韓国経済の損失も少なくない。核実験と長距離ロケット発射に対応する国際社会の対北朝鮮制裁の論議においても、むしろ否定的に作用する兆しが見られる。

 北朝鮮が11日午後、開城工団を軍事統制区域に宣言し、南北間のすべての連絡通路を切ったことから、南北関係が今後どのような方向に進むのかが推察できる。工団付近の地域が有事の際の北朝鮮軍の最優先の南侵通路であり、3個師団の兵力が駐留していたことを考えると、再び軍事基地になるのは時間の問題だ。軍事的緩衝地帯として工団が果たしてきた安全弁の機能が消えるのだ。北朝鮮は開城工団の閉鎖を「南北関係の最後の命綱を切る破綻宣言であり、朝鮮半島を対決と戦争の最極端に追い込む危険な宣戦布告」と表現した。北朝鮮特有の誇張を勘案しても、工業団地閉鎖がそのきっかけとなったのは事実だ。

 政府は、北朝鮮の激しい反発について“予見されていたこと”という態度を取っている。力には力で対抗するだけで、情勢管理は特に気にしないということだ。政府のこのような態度と突然の工業団地の閉鎖決定過程を見ると、故意に南北対決構造を強化しようしているのではないかという気さえする。今後最大規模の韓米合同軍事演習をはじめ、北朝鮮にむけた武力誇示が相次いで予定されている。

 工業団地の閉鎖が、国際社会を対北朝鮮制裁の強化へと導くことができる「先制的な独自制裁」の一環という政府の主張も根拠が弱い。工業団地閉鎖決定の直後、ドイツで開かれた韓中外相会談で、王毅 ・中国外交部長は「安全保障に関連する措置を取るに当たって、周辺国の理解と懸念を考慮し慎重に対処することが重要だ」と述べた。工業団地閉鎖の決定と韓米の高高度防衛ミサイル(THAAD)の朝鮮半島への配備協議などについて、懸念を示したのだ。今後、南北関係が悪くなるほど、中国の警戒心もより強くなり、結局、これは核とミサイル問題を含む北朝鮮関連問題の解決をさらに困難にするだろう。米国国務省また、工業団地の閉鎖が国連の対北朝鮮制裁決議に役立つと思うのかを尋ねる質問に「2つがつながっているかどうかは、よく分からない」と答えた。

 今、南北関係は最後の砦だった開城工業団地まで閉鎖したことで、すべての対話と交流・協力が中断されたまま、全面対決の局面に突き進んでいる。政府も認めているように、もう南北の間でなにが起きてもおかしくない状況になっている。それでも政府は、事態を鎮静化しようとするどころか、むしろ危機意識を煽るような態度を見せている。辻褄も合わず、目標が何かも定かではない決定を下しておいて、いかなる結果が出ようが、国民にすべての負担を負わせようというものだ。これが責任ある政府の行動であるはずがない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-02-12 19:06

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/730138.html 訳H.J

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