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[社説] 全世界が糾弾すべき安倍の‘歴史逆行’

登録:2013-04-25 21:11 修正:2013-04-26 01:08

 日本の麻生太郎副総理と与野党議員らの靖国神社参拝は‘氷山の一角’に過ぎなかった。その下には侵略の歴史を否定し、再び‘戦争できる日本’を作るという安倍晋三総理の計略がうごめいていることが示されてている。日本の侵略と植民支配による被害と苦痛がまだ生々しく残っている我が国や中国など直接の被害国だけでなく、平和を愛する全人類が警戒し、糾弾すべきだ。

 安倍総理は一昨日、靖国参拝と関連した我が国と中国の抗議に対して、"日本の閣僚にはどんな威嚇にも屈しない自由がある" と参拝行為の肩を持った。その前日には第2次大戦以後 戦犯として断罪された侵略行為についても‘侵略はどちら側の観点で見るかにより変わりえる’という話もはばからなかった。日本の侵略と植民支配に対して周辺国に謝罪した村山談話もそのままは継承しないと公言した。ここまでくると妄言を越えて、第2次大戦以後の歴史を完全にひっくり返そうとする挑発と言わざるをえない。世界を相手にした一種の歴史の宣戦布告だ。

 わが国政府は昨日、別所浩郎 駐韓日本大使を外交部に呼び、安倍総理のゆがんだ歴史認識と時代錯誤的な言動に対して強い抗議の意を伝えた。朴槿恵大統領も一昨日 "正しい歴史認識を持つことが前提にならず、過去の傷をぶり返すだけになれば未来指向的な関係が難しくなる" と戒めた。中国政府とマスコミも強い不満と批判を浴びせている。

 しかし安倍総理の一連の妄動は我が国と中国の次元だけで対応する問題ではない。北韓の核問題以上の危機感を持って国際社会が力を集めて阻止すべき問題だ。特に侵略を否定する安倍の発言は、日本の侵略を前提に成立された第2次大戦以後の国際秩序を根こそぎ否定する暴挙だ。カイロ宣言およびポツダム宣言、東京戦犯裁判、国際連合創設、サンフランシスコ講和条約がすべてドイツや日本などの枢軸国の侵略を阻止し、再発を防ぐための目的で構成されたといっても過言ではないからだ。

 何より安倍の歴史逆行を矯正するためには、米国の役割が非常に重要だ。米国は第1次安倍政権時だった2007年にも河野談話修正の動きに強力にブレーキをかけた経緯がある。今回はその時よりも状況がはるかに深刻だ。米国政府の関心が、北の核問題に効果的に対処するためには、とりあえず歴史的なあつれきを避けるのが良いといった取り繕いに終わってはならない。地域および世界平和のためにはどんな日本が望ましいのかを真剣に踏み込んで確かめる時がきた。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/584580.html 韓国語原文入力:2013/04/25 19:06
訳T.W(1155字)

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