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【朝の陽射し】従北フレーム、再び警戒を/パク・チャンシク

登録:2013-02-03 07:16 修正:2013-02-03 14:46
パク・チャンシク研究企画調整室長兼論説委員

 国家情報院の職員キム・某(29・女)氏が大統領選挙期間、業務時間に特定のサイトで野党大統領候補を批判するなどの文を90回以上書いた事実が確認された。 国家情報院側は「従北性向のサイトとネチズンを監視する通常の業務を遂行したもの」と主張した。

 キム氏が活動した≪今日のユーモア≫はネチズンたちがささいな雑談を楽しむ所だ。 時々政府与党を批判する文が目につくのがすべてだ。 北と会合したり通信を試みたり軍事機密に好奇心を持つような人は見られない。 情報機関が防諜活動をするにはあまりにも見当違いな相手だ。 情報機関の不適切な選挙介入であることは明白だ。 合わせて国家機関が市民の日常的表現領域を査察しておきながら、従北フレームの陰に隠れようとするやり方は憂慮せざるを得ない。

 国家情報院だけでない。 パク・クネ当選者側の国民大統合委員会(委員長ハン・グァンオク)は最近「従北団体は大統合の対象から除外する」と公言した。 ハン・ホング聖公会(ソンゴンフェ)大教授はソウル市蘆原(ノウォン)区役所で韓国史の講義をしようとしたが右派団体が“キム・イルソン讚揚教授”と責め立てたせいで大変な苦労をした。 右派団体が著名な南北関係分野指導級人士の著作を歪曲して思想が疑わしいと攻撃することも起こっている。 従北をことあげし、市民の自由を締めつけることが続いており本当に心配だ。

 このような状況は去年一年間、保守勢力が強力なフレーム争いで主導権を握った結果だ。 発端は統合進歩党の比例代表候補の党内予備選問題であった。 当初は予備選挙が総体的不正だったのか、それとも慣行的管理不備だったのかが争点だったが、そこに党内会議場暴力、派閥覇権主義、分裂主義などの争点が加わった。 後進的政治文化を表わした事件だったが、争点はそれなりに正否の如何を明らかにすべきだった。 しかし保守言論は本来の争点は差し置いて、アカ論争に論点をすりかえた。

 アカ論争は、一人だけを狙い撃ちすることにより他の人は怖くなって割り込むことができないようにする“悪魔作り”の原理に基づいている。 恐怖心を助長して合理的な対話や討論を不可能にさせる。 1987年米国議会でイラン-コントラ事件調査聴聞会が開かれた時のことだ。 レーガン大統領の国家安保担当補佐官であるロバート・マクファーレンは聴聞会で、ニカラグア反乱軍コントラを支援する米国の政策が「誤りであることが分かったけれども、大統領にはっきり言えなかった」として「国防長官や国連大使などに『君、ひょっとして共産主義者じゃないのか?』と言われるかも知れないと思ったため」と証言した。

 米国ホワイトハウスの雰囲気がそれほどなら韓国はさぞかしだろう。 統合進歩党内のある勢力だけを狙い撃ちにして執拗に締め出す方式は効果を発揮した。 チョ・ヒヨン聖公会(ソンゴンフェ)大教授は、従北フレームのためにいわゆる“従北主義的党権派” 対 残りのすべての勢力(PD勢力、平等派勢力、政党の外の市民社会勢力に朝・中・東まで)の同盟・連合が組まれたと、説得力ある分析を提示している。 このような分裂構図は野党の大統領選挙敗北にも基底条件として作用した。 たとえばムン・ジェイン候補は延坪島(ヨンピョンド)と北方境界線(NLL)問題で守勢的に対応した。 ただでさえ“傾いた運動場”と言える韓国社会の世論地形がより一層傾いたため、野党圏全体の足がすくんでしまったのだ。

 最近統合進歩党のキム・ミヒ国会議員が議員職を失う罰金刑を宣告された。 総選挙での財産登録の際、990万ウォンを落としたのが問題にされたのだが、1億8000万ウォンを脱落させた他の国会議員が無罪を受けたことに比べても苛酷な野党弾圧だとキム議員側は主張する。 たとえ政党は違っても、少なくとも野党である人々ならば共に心配してもよさそうなものだ。 にもかかわらず、関心を示す人は少ないという。 ここにも従北フレームにともなう分裂要素が作用しているのではないだろうか?

パク・チャンシク研究企画調整室長兼論説委員 cspcsp@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/572217.html 韓国語原文入力:2013/01/31 19:22
訳A.K(1840字)

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