ウクライナはロシアとウクライナの戦争への参戦により北朝鮮軍に戦死者が発生したと主張しているが、米国防総省はウクライナのこのような主張を認めていない。
米国防総省のパット・ライダー報道官は2日のブリーフィングで「これまでわれわれは北朝鮮兵士が(ウクライナ戦争の)前線で攻撃的な戦闘作戦に積極的に関与するのを見たことがない」と述べた。ライダー報道官は前日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、北朝鮮兵士が戦闘に参加して死亡したと言及したことに関する質問を受けてこのように答えた。
ライダー報道官は「彼らは多くの場合ロシア部隊に統合されており、ロシア施設に対するウクライナの攻撃によって北朝鮮兵士が死亡しているという報道については聞いている」とする一方、「皆さんに提供する数値はない」と述べた。また「大まかに言えば、北朝鮮による攻撃戦闘作戦への関与がある時点では起きる可能性が非常に高いと予想されるが、これまでわれわれはそのようなものを見たことがない」と語った。
ウクライナと韓国政府は最近、北朝鮮軍のウクライナ戦争への戦闘参加と死亡説を連日提起してきた。韓国の国家情報院は20日、北朝鮮兵士が現地の空輸旅団と海兵隊に配属され、一部は戦闘に参加したことを把握したとし、北朝鮮軍の死傷者が発生したという情報も綿密に検討していると明らかにした。ウクライナのメディア「RBCウクライナ」も20日付で、軍事メディア「グローバル・ディフェンス・コーポレーション」の情報を引用し、ウクライナが20日に英国のミサイル「ストームシャドー」でロシアのクルスク州を攻撃し、北朝鮮軍500人が死亡したと報道した。
しかし、米国防総省のサブリナ・シン副報道官は25日、北朝鮮兵500人の死亡や北朝鮮軍がウクライナ領土内まで入ったかどうかは確認できないと述べた。ロイド・オースティン国防長官も23日、クルスク州に駐留していると推定される約1万人の北朝鮮兵がこれまで戦闘に「積極的に関与」しているという明確な報告は見ていないと述べた。
ただし、シン副報道官は北朝鮮兵たちが「交戦する準備ができている」と述べており、オースティン長官も「ロシア編制に統合される方式から、彼らがまもなく戦闘に関与すると予想する」と語った。このような言及も、北朝鮮軍派遣と戦闘参加に関する米当局者たちの従来の発言からは後退したものだ。
米国務省のベイダント・パテル首席副報道官は先月13日、「今日、私は1万人以上の北朝鮮兵士が東部ロシアに送られ、彼らのほとんどがクルスクの西部の端まで移動し、そこでロシア軍とともに戦闘作戦に関与し始めたと確認できる」と述べた。