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駐韓ウクライナ大使「勝利を確信する…今のところ、休戦交渉の可能性はない」

登録:2024-02-24 06:51 修正:2024-02-24 09:45
ドミトロ・ポノマレンコ駐韓ウクライナ大使インタビュー
ウクライナのドミトロ・ポノマレンコ駐韓大使が19日午前、ソウル龍山区梨泰院路の駐韓ウクライナ大使館で、ハンギョレのインタビューに応じている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 「2年は耐え難い長い時間だ。しかし、我々は2年間戦えることを世界に示した」

 19日、ソウル龍山区(ヨンサング)の駐韓ウクライナ大使館でハンギョレのインタビューに応じたドミトロ・ポノマレンコ駐韓大使は、ウクライナ市民と軍が2年間の戦争で非常に疲弊した状況でも勝利を確信するのかという質問に、躊躇(ちゅうちょ)なく「もちろんだ」としたうえで、このように語った。戦争初期の「プーチンは決して勝利できない」という発言から、変わったのは時間だけだった。2014年ロシアのクリミア半島の不法合併、東部ドンバス侵攻後に行われた休戦のためのミンスク協定当時、交渉チームとして参加したポノマレンコ大使は、ロシアが侵攻の意志を曲げない現時点では「交渉の可能性がない」と語った。

―昨年は戦争1年目とはどう違ったのか。

 「2022年にはロシアが戦争初期に占領した領土の半分近くを奪還する成果を成し遂げたが、昨年は戦線がなかなか動かなかった。ロシアは戦争に対する疲労感が高まる中でも、依然として相当な資源と核(兵器使用)の脅迫を動員し、勝利に向けた長期消耗戦の意志を見せている。一方、ウクライナ軍は2023年、黒海艦隊の3分の1近くを沈没させ、グローバル連合を結成し、反撃を続けている。今年は領空でも敵軍を打ち負かすことができればと思っている。戦争1年目には、ロシアが我々の主要エネルギー基盤施設を破壊し、長い間停電問題が起きたが、昨年は違った。精巧な防空ミサイルシステムで、今はロシアのミサイル、ドローンの大部分を阻止することに成功している。特に昨年12月、欧州連合への加盟に向けた議論を始めることにしたのは、目を見張る成果だ」

―韓国を含む国際社会の関心がかなり薄れたようだ。

 「依然として一般の人々からも多くの支持、応援が寄せられている。ただし我々は、韓国政府が公の国際舞台で、このような不当な侵略についてより積極的に声を出してほしいと願っている。また、韓国を含む協力国に持続的な支援を要請する。必要な武器さえ手に入れば、後は我が軍が何とかできる。特に韓国が作った高度に精巧な兵器は戦場での状況を変えるのに非常に重要だ」

ウクライナのドミトロ・ポノマレンコ駐韓大使が19日午前、ソウル龍山区梨泰院路の駐韓ウクライナ大使館で、ハンギョレのインタビューに応じている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

―現在、ウクライナが直面している最大の困難は何か。

 「昨年末から今年初めにかけて、状況が厳しくなった。最近、協力国の兵器および基金支援が遅れている状況だ。1200キロメートルに及ぶ最前線を防御するには、相当な量の兵器、弾薬が必要だ。特に最新の航空機と防空兵器、砲、弾薬、ドローン、装甲車、電子戦兵器などが最も必要だ」

―米国など西側の兵器支援が今のように遅れた場合、年末前に戦線が崩壊する恐れがあるという懐疑的な分析もある。

 「プーチンは3月のロシア大統領選挙前に少なくとも小さな成果でも出すため、戦場に数千人を投入し続ける『人海戦術』で、ウクライナの7~8倍に達する莫大な兵力を失っている。1平方メートルの土地を得るために平均400人を犠牲にしている。昨年10月に始まったロシアの攻勢作戦が今でも続いているが、大きな成果は上げられずにいる」

―現地の市民たちが物価高など経済的な困難を訴えている。経済危機が戦力にも支障をきたすだろうか。

 「2年間続いた戦争はウクライナ経済に多大な影響を及ぼした。ロシアによる被害額だけで4110億ドルにのぼる。我々の昨年の核心目標の一つは、マクロ経済の安定性の維持と経済回復だった。ウクライナ経済は1月基準で、投資需要の増加、物流力量の拡張などに支えられ、回復傾向にある。輸出量は戦前の規模を回復した。総輸出額は侵攻前の水準に近づいている。ただし、協力国の財政支援が切実だ。内部予算がすべてロシアの侵略に対応することに費やされているためだ」

―ロシアが東部のアウディーイウカの占領に成功するなど、勢いづている。米国でさえ唯一の現実的選択肢は「交渉」という声があがっている。

 「現時点で交渉の可能性はない。プーチンが勝利の可能性がないことに気づくまで、すべての交渉は希望と時間の無駄遣いだ。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領が2022年の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で発表した『平和公式』(Peace Formula)はまだ有効だ。6カ月間にわたり絶えず攻撃した結果、ロシア軍はアウディーイウカを手に入れたが、そのために莫大な代償を払った。わが軍は弾薬が不足しており、人命被害を避けるために2次防衛線に後退した」

ウクライナのドミトロ・ポノマレンコ駐韓大使が19日午前、ソウル龍山区梨泰院路の駐韓ウクライナ大使館で、ハンギョレのインタビューに応じている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

―最近、ゼレンスキー大統領が国民的な英雄のザルジ二―総司令官を更迭するなど、軍首脳部の人事改編を行い、物議を醸した。内部分裂があるのか。

 「デマにすぎない。ザルジニー総司令官は歴史に残る英雄であり、大統領もすでに彼を称え表彰した。新たに任命された人たちは全員(軍事分野の)専門家だ。2014年以来10年間ロシアに対抗して戦い、そのほとんどがザルジ二―総司令官チームに属していた」

―戦争初期には高かったゼレンスキー大統領の支持率が下がっている。

 「平凡な生活を送っていた人々が2年間戦争を経験した。なのに、まだ戦争が続いている。人々はロシアの攻撃を防ぐために政府により多くの努力を傾けるよう求めており、だからこそ、政府や大統領を非難し批判している」

―ウクライナが本当に勝利すると確信しているか。

 「そのために努力しているし、自信がある。我々は2年間戦えることを示した。十分な資源さえあれば、ウクライナ領土から占領軍を追い出すことができる」

―昨年はウクライナが大反撃を試みた。今年は戦況の見通しは?

 「わが軍は現在、積極的に『能動防御』を行っている。ロシアが攻勢作戦にあまりにも多くの兵力を投入しているためだ。現在、米国や欧州からの兵器供与は順調ではないが、我々は西側の兵器にかなり頼っている。米国はもちろん、ドイツ、フランス、英国などからすでに約束された支援パッケージを受け取るなど、条件が整えば、再び攻勢に転じることができる。ゼレンスキー大統領が(16日)フランス、ドイツ、(1月12日)英国と前例のない強力な安保合意書を交わしたことは大きな意味がある」

―来年、「戦争勃発から3年」を機に再びインタビューに応じることになると思うか。

 「来年は(戦争がすべて終わった後)平和をテーマにハンギョレとインタビューをしたい。ウクライナをどのように再建するのか、どれだけ多くの企業が再建に参加するのか、両国がどのような新しい了解覚書を締結するのかなどをテーマにした話がしたい」

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1129541.html韓国語原文入力:2024-02-23 08:51
訳H.J

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