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ガザ地区に冬が来る…放置された遺体から伝染病広がる恐れも

登録:2023-11-15 06:06 修正:2023-11-15 06:33
イスラエル軍は冬季装備を支給し「対策万全」
7日、パレスチナのガザ地区南部のラファで、住民が空爆で廃墟となった家でロープに洗濯物を干している/UPI・聯合ニュース

 イスラエルとガザ地区を統治するイスラム武装勢力ハマスの戦争が始まってから1カ月が過ぎ、ガザ地区に冬が近づいている。国際救済委員会(IRC)など救護団体は冬季に雨の多いガザ地区に「水因性伝染病が広がる可能性が高まっている」と懸念する。

 ガザ地区は今月中旬が過ぎれば初冬に入る。19日にはガザ地区に今冬初の一桁の気温(9℃)が予想されている。以後、最低気温はほとんどが10℃前後で毎週1回以上冷たい雨も降る見通しであり、体感温度はより一層低くなるとみられる。ガザ地区は普通真冬でも気温が氷点下には下がらないが、戦争ですでに生活が疲弊したガザ地区の住民たちにとって、冬は大きな試練として迫っている。

 ガザ地区の住民たちは、戦争とともにやってきたこの冬を越す準備ができていない。先月7日のハマスによるイスラエル奇襲攻撃で戦争が始まって以来、イスラエル軍は住居地を含むガザ地区のいたるところに大規模な空爆を加え、住宅26万軒余りが被害を受けた。多くの住民にとって、雨風を凌ぎ横になる空間を見つけることさえも容易ではない。国際救護団体「シェルター・クラスター」は「ガザ地区の保護所現況」で、「すでに全住宅の50%以上が空爆の被害を受けている」と指摘した。

 さらにイスラエル軍は先月12日、ガザ地区最大都市のガザ市を含む北部地域の住民に退避するよう通告し、先月27日からはガザ地区北部地域を中心に地上軍による攻撃を本格的に始めた。このため、ガザ地区北部の住民110万人のうち多くは簡単な生活必需品だけをまとめ、南部へと避難している。「LAタイムズ」の報道によると、ガザ地区の避難民の一人は「難民キャンプに着いて、枕一つとマットレス二つを受け取った」とし、「家に帰って冬服と毛布を持ってこようかとも思ったが、私たちの村は消えており、戦争が終わる前までは誰も危険を冒してそこに帰ることはできない」と語ったという。イスラエルは先月12日からガザ地区に水と電気などと共に暖房に欠かせない燃料供給も遮断する封鎖政策を続けている。

 また、ガザ地区では戦争勃発以来、1万1千人を超える死者と3200人以上の行方不明者が発生したが、遺体の多くがガザ地区内の倒壊した建物の残骸の中に放置されている。遺体が腐敗し、伝染病の拡散という別の災害に見舞われる恐れもある。ガザ地区は冬に雨が降る日が多く、水因性疾患が広がりかねないという懸念の声もあがっている。イスラエルの新聞「ハアレツ」は「ガザ地区の生活はすでに苦しいが、本格的な冬はまだ到来していない」と懸念を示した。多くの専門家は、今回の戦争が少なくとも3カ月以上続くものとみている。

 一方、一方的な攻撃を繰り広げているイスラエル軍は、冬の戦闘に向けた徹底した備えを始めた。「エルサレム・ポスト」は6日付で、イスラエル軍がガザ地区の駐留部隊に冬用ジャケット12万9千着を支給したと報道した。イスラエル軍の補給将校のオレン・ポルタル大佐は「燃料、弾薬だけでなく食糧とエネルギー、医療用品を再補給している」と述べた。

 国際人権・救護団体はガザ地区に対する人道支援を強化することを繰り返し求めている。

ホン・ソクチェ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1116167.html韓国語原文入力」:2023-11-14 14:09
訳H.J

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