本文に移動

日本の経済学者「円安は麻薬…低金利政策をやめるべき」

登録:2022-10-02 20:26 修正:2022-10-03 07:55
野口教授、メディアのインタビューで日本政府を批判
野口悠紀雄一橋大学名誉教授=社会関係網サービス(SNS)より//ハンギョレ新聞社

 日本の経済学者である一橋大学の野口悠紀雄名誉教授が、円安を「麻薬」に例え、低金利政策を維持している日本政府に対して苦言を呈した。

 野口教授は2日、朝日新聞とのインタビューで「(日本経済にとって)本当に必要だったのは、手術をして高度な産業構造に変えることだった」とし「しかし、企業城下町がつぶれるなどの問題を避け、円安という麻薬を打ち続けた」と話した。野口教授は「円安は日本にとってよいことだと、20年、30年にわたって信じてきた結果、日本の成長力は弱くなってしまった」と批判した。

 野口教授は、円安は家計や企業への悪影響が大きいと指摘した。「日本の輸入物価が高騰している要因のおよそ半分が、円安の影響だ。家計は、物価が上がる一方で賃金は上がらず、生活が苦しくなっている」と述べた。企業についても「円安で輸出の円建ての売上高や利益を増やす効果があった企業も、原価の高騰を販売価格に十分に転嫁できていない。円安は、企業にとっても望ましいと言えなくなっている」と伝えた。

 日本政府が最近円安を食い止めるためにドルを売って円を買うなどの為替介入をしたことと関連しては「効果は持続しない」と批判し「政府が為替介入したのは円安を止めるためだが、日銀は反対の政策をして効果を打ち消しています」と明らかにした。

 日本政府はどうすべきなのか。野口教授は「日本銀行は金融緩和をやめるべき」と断じた。さらに「円安が進んでいるのは、米国が急激に金利を引き上げる一方で、日銀が金融緩和で金利を低く据え置き、日米の金利差が拡大しているため」とし「円安を食い止めるためには日本の金利を上げるしか方法はない」と強調した。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1060999.html韓国語原文入力: 2022-10-02 16:58
訳J.S

関連記事