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中国、ミサイル11発発射…「台湾封鎖」リハーサルに対し米空母は滞在延長

登録:2022-08-06 09:45 修正:2022-08-06 12:31
中国のミサイル4発、台湾上空を初めて通過 
軍用機22機、台湾海峡の中間線を超える 
米軍空母、フィリピン海で待機
中国人民解放軍東部戦区司令部が4日に公開した台湾海域に向けてのミサイル発射の様子/新華・聯合ニュース

 米国のナンシー・ペロシ下院議長の台湾訪問後に実施されている中国の軍事演習で、中国軍が発射した弾道ミサイル4発が台湾上空を横断し、台湾の東側の海に落下した。中国軍が発射したミサイルが台湾上空を横断したのは史上初めて。中国がペロシ議長の台湾訪問を機に、台湾に対する軍事的圧力の強さを以前より一段と高め、新たな基準にしようとしているものとみられる。

 5日の中国人民解放軍東部戦区と台湾国防部、日本防衛省の発表などによると、中国軍は前日午後1時56分から午後4時にかけ、台湾北部と南部、東部周辺の海域に計11発の「東風」型弾道ミサイルを発射した。「東風(DF)」は中国が開発した弾道ミサイルで、短距離ミサイルから大陸間弾道ミサイルまで各種存在する。中国軍は、ペロシ議長の台湾訪問直後の4日昼から7日にかけての72時間の間、台湾海域6カ所を指定し、陸海空軍合同の軍事演習に入った。

 日本防衛省は4日、中国が発射した11発の弾道ミサイルのうち5発が日本の設定した排他的経済水域(EEZ)の内側に落下し、5発中4発は台湾本島の上空を通過したとみられると明らかにした。これに先立ち4日午前、「グローバル・タイムズ」などの中国官営メディアは、中国軍が台湾上空を横断するミサイルを発射すると報じた。中国軍はそれ以外にも、自ら設定した台湾海域の目標地域に様々な形態の在来型ミサイルを集中して発射した。

 中国軍はまた、空軍と海軍の軍用機約100機を台湾北部と西部、東部空域に送り、偵察、空中突撃、援護支援などの演習を行った。中国の最先端ステルス戦闘機J-20も演習に参加した。そのうち22機が中国と台湾の間の「台湾海峡中間線」を越えたことを、台湾国防省が明らかにした。台湾海峡中間線は、台湾海峡の中間に設定された仮想の線で、1955年に米空軍のベンジャミン・デイビス将軍が一方的に宣言した境界線だ。

 中国の今回の軍事演習は、中国が今後、台湾に対する武力統一に打って出る時に備えた「台湾封鎖」オプションを試すものとみられる。官営メディア「グローバル・タイムズ」は、今回の演習は「統一作戦のリハーサル」だとしたうえで、「中国軍が台湾を完全に封鎖し、台湾問題をめぐる中国の絶対的な統制力を示すだろう」と報じた。

 台湾は、中国が地域の平和を破壊していると批判した。台湾外交部はこの日夜に発表した声明で、「中国政府は北朝鮮に学び、隣国の水域に思うがままにミサイルを発射した」とし、「これを強力に糾弾するとともに、自制することを要求する」と明らかにした。台湾は、4発の弾道ミサイルが台湾上空を越えたかについては明らかにしなかった。

 米国は、台湾南側のフィリピン海に配備した空母を引き続き留めさせるなど、中国の軍事演習に備えた。ホワイトハウスの国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官は、この日の会見で「ジョー・バイデン大統領は、空母レーガンと護衛艦をそこにもうしばらく配備しておくことが賢明だと信じている」とし、「空母レーガンは、当初の予定よりこの地域にもう少し留まるだろう」と明らかにした。カービー戦略広報調整官は、中国のミサイル発射は「無責任な行動」だとしたうえで、「中国は、ペロシ議長の訪問を台湾海峡の内外で挑発的な軍事活動を増大する名目に用い、過剰な対応をしている」と批判した。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1053627.html韓国語原文入力:2022-08-05 16:51
訳M.S

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