本文に移動

中国軍事演習予告の中…日本は「台湾有事」を名分に軍備増強

登録:2022-08-04 09:54 修正:2022-08-04 11:39
官房長官「海域、空域で警戒・監視活動」 
武力衝突発生時は介入の手順 
ペロシ米議長の台湾訪問については言及せず
2日(現地時間)、台北の通りで通行人たちがナンシー・ペロシ米下院議長の訪問を歓迎する広告看板の前を通りすぎている。米国権力序列3位のペロシ議長は、中国の強い反発にもかかわらず、同日夜、台湾に降り立った=台北/AP・聯合ニュース

 ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問に対抗し、中国が4日から予告した「台湾包囲」軍事演習に対して、日本政府が懸念を表明し警戒感をあらわにした。日本は「台湾有事」が発生した場合、日本が介入するほかはないとみて、急速に軍備増強作業を進めている。

 松野博一官房長官は3日の記者会見で、中国が4日から台湾周辺海域6カ所で軍事訓練を予告したことと関連し、「中国側が発表した一連の軍事活動に懸念を有している。演習の海域には日本の排他的経済水域(EEZ)が含まれている。実弾射撃訓練が行われるという内容を考慮し、中国側に懸念を表明した」と明らかにした。続けて、演習過程で発生しうる偶発的事態への対策を問われ「防衛省と自衛隊は普段から日本周辺の海域と空域で警戒・監視・情報収集活動を行っている」と述べた。

 さらに、「台湾海峡の平和と安定は、わが国の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても重要だ。両岸をめぐる問題が対話によって平和的に解決されることを期待するというのが日本の一貫した立場だ」と述べた。しかし、この訪問を支持するかについての質問には、「日本政府はこれについて言及する立場ではない」と一歩引いた反応を見せた。

 日本の最西端領土である与那国島と台湾の間の距離は110キロに過ぎず、台湾と中国の間に武力衝突が発生した場合、日本に飛び火するのは避けられない。中国軍が沖縄に駐留している米国の介入を阻止するために先制打撃を加える可能性があり、米国の要請によって「集団的自衛権」を行使し被害を受ける可能性もある。日本はこのような状況に備えるため、年末までに国家安全保障戦略を改正し、防衛費(国防予算)を大幅に増額する作業を進めている。台湾事態を、ある程度「対岸の火事」のように考える韓国とは事情が異なる。

 3日午後、台湾での日程を終えたペロシ議長は、その後韓国と日本を訪問する。

キル・ユンヒョン記者charisma@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1053450.html韓国語原文入力:2022-08-04 03:34
訳C.M

関連記事