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「米大統領、ウクライナに来るべき」…負担かかる招待受けたバイデン大統領

登録:2022-04-19 05:52 修正:2022-04-19 08:26
ゼレンスキー大統領、CNNのインタビューでバイデン大統領に訪問要請 
英首相など首脳ら、相次いでウクライナ訪問 
ホワイトハウスは「訪問の計画はない」と明らかにしたが 
ロシアへの圧力の先頭に立っても未訪問は「気まずい」
米国のジョー・バイデン大統領夫妻がキャンプ・デービットの別荘で週末を過ごした後、17日にヘリに乗ってワシントンに到着している=ワシントン/UPI・聯合ニュース

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、米国のジョー・バイデン大統領がウクライナを訪問するだろうと考えていることを明らかにした。ウクライナ政府を応援しロシア軍による虐殺の現場を視察する欧州首脳らの訪問が相次ぐなかで渡された「招待状」であるため、バイデン大統領には負担になるものとみられる。

 ゼレンスキー大統領は17日、CNNのインタビューで、バイデン大統領がウクライナを訪問することを望んでいるのかという質問に、「来ると思う」と答えた。ゼレンスキー大統領は、バイデン大統領が自ら決めることであり、安全問題も考慮しなければならないとしながらも、「彼は米国の指導者だ。それが(ウクライナに)来なければならない理由」だと述べた。

 ウクライナのドミトロ・クレバ外相もこの日、CBSのインタビューで、バイデン大統領が訪問すれば「我々に対する支持を示す重要なメッセージになるだろう」と述べた。同外相は、両国の大統領が会えばウクライナへの軍事援助が強化されるはずであり、ロシアとの交渉でも肯定的な効果を期待できると語った。

 ゼレンスキー大統領は、ロシアの侵攻直前にバイデン大統領のキーウ(キエフ)訪問を公の場で要請した。しかし、今回の「招待」は、ロシア軍の虐殺に対する国際的な公憤が起き、他国の首脳らの訪問が相次ぐ状況であるため、その時とは重さが違う。今月8日に欧州連合(EU)欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長がキーウと虐殺現場であるブチャを訪れた。翌日には、英国のボリス・ジョンソン首相とオーストリアのカール・ネーハマー首相がキーウを訪問した。ポーランド、リトアニア、エストニア、ラトビアの首脳らも13日に訪問し、虐殺に対する「法の裁き」を強調した。

 バイデン大統領は、最も先頭に立ってロシアのウラジーミル・プーチン大統領を戦犯と呼び、ロシア軍の行為を集団虐殺(ジェノサイド)と規定した。彼は先月末、北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議への参加後、ウクライナと国境を接するポーランドで、ウクライナからの避難民に会ってもいる。

 このような状況のなか、他国の指導者らがウクライナを訪問し、「米国からは誰が来るのか」という話が出始めた。バイデン大統領は14日、高官級を送ることを考慮していると述べ、翌日には、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官が「大統領を送りはしない」と述べた。厳重な警備の対象である米国大統領の紛争地域への訪問は、難しい問題だ。サキ報道官はジョンソン首相が「ウクライナの中心部に行くために戦争地域を8時間かけて列車で移動した」とし、バイデン大統領の訪問計画がないことについては、「我々全員が安堵しなければならない」と述べた。ロイター通信は、アントニー・ブリンケン国務長官やロイド・オースティン国防長官の訪問が有力だと議論されていると報じた。

 ゼレンスキー大統領は今回のインタビューで、フランスのエマニュエル・マクロン大統領にもウクライナを訪問し集団虐殺の現場を見るよう要請したことを明らかにした。マクロン大統領は、ロシア軍の行為を集団虐殺と規定したバイデン大統領の発言について、「表現に慎重でなければならない」と述べ、ウクライナ政府の反発を受けた。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1039335.html韓国語原文入力:2022-04-18 11:50
訳M.S

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