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ウクライナ、ロシアのマリウポリ最後通告を拒否…「最後まで戦う」

登録:2022-04-18 09:39 修正:2022-04-21 07:04
ロシアが提示した「17日午前6時」を超え 
ウクライナ首相「マリウポリ、陥落していない」 
米シンクタンク「数日以内に陥落」の見通し示す
ロシアの攻撃を受けたウクライナ南部の都市マリウポリで今月17日(現地時間)、ある男性が破壊された建物の前を通っている/ロイター・聯合ニュース

 ウクライナは南部の都市マリウポリの降伏を要求したロシア側の最後通告を拒否し、徹底抗戦の意志を明らかにした。しかし、数日以内にマリウポリが陥落するという見通しが示されている。

 ウクライナのデニス・スミハル首相は17日、米国放送「ABC」のインタビューで、17日午前6時までマリウポリのウクライナ軍に降伏を求めるロシアの通告を無視したと明らかにした。スミハル首相は「マリウポリは陥落していない」とし「そこには今もわが部隊と軍人がおり、彼らは最後まで戦う」と述べた。

 ロシア官営のRIAノーボスチ通信も同日、ウクライナが最後通告を拒否し、抵抗を続けていると報じた。同通信は、ロシア軍と親ロ勢力のドネツク人民共和国(DPR)の軍隊が、マリウポリのアゾフスタリとイリイチの2カ所の製鉄所でウクライナ武装組織と戦闘を繰り広げていると報じた。

 前日、ロシアのイゴール・コナシェンコフ国防部報道官は、「マリウポリの都心部全体が完全に制圧された」とし、「命を救う唯一の機会は、自発的に兵器を捨て降伏することだ」と述べた。ロシア総参謀部傘下の指揮センターである国家国防管理センター指揮官のミハイル・ミジンツェフは、「モスクワ時間で17日午前6時から、ウクライナ民族主義部隊と外国傭兵に対し敵対行為をやめ、兵器を捨てることを提案する」とし、「兵器を捨てた者は生き残れるだろう」と明らかにした。これは先月20日と今月4日に続く3度目の通告だ。

 マリウポリは、ロシアが2014年にウクライナから強制合併した南側のクリミア半島と、親ロシア分離主義武装勢力が掌握している東部のドンバス地域を結ぶ戦略的要衝地とされる。2月24日の開戦初期から、ロシア軍とドネツク人民共和国の兵力はマリウポリに対する包囲攻撃を加えてきたが、今月に入ってロシアがウクライナ東南部に火力を集中させ、戦闘がさらに激しくなっている。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、東部の領土を放棄することはできないと重ねて明らかにした。同大統領は、ロシアがマリウポリでの今回の最後通告を行う前の今月15日に撮影し、17日に放送された米CNNとのインタビューで、「ロシアがドンバス地域を掌握すれば首都キーウ(キエフ)側にこれいじょう進撃しないという意味ではない」とし、「戦争全体の経路に影響を与えかねないため、我々がそこでロシア軍をに対抗し、持ちこたえることが非常に重要だ」と述べた。同大統領は16日のテレビ演説では「ロシアは意図的にマリウポリにいるすべての人を消し去ろうとしている」とし、マリウポリが「非人間的」状況に陥ったと訴えた。

 ウクライナはマリウポリ死守の意志を明らかにしているが、状況は急速に悪化している。ウクライナのドミトロ・クレバ外相は17日、米CBSとのインタビューで、「残るウクライナ部隊と多数の民間人がロシア軍に包囲された。ロシア軍は何があってもマリウポリを完全に破壊することを決心したようだ」とし、「マリウポリの状況は軍事的に非常に悲惨だ」と述べた。マリウポリ市長補佐官のペトロ・アンドリウシェンコ氏によると、ロシア軍は18日からマリウポリへの出入りを封鎖しており、内部移動も許可証を所持した人に制限する方針を示したという。 ロシア軍はマリウポリに残っている男性は別途調査を受けることになると発表した。

 ワシントン・ポストの17日の報道によると、米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は「孤立したウクライナ軍がアゾフスタリ製鉄所の外郭に残って活動している可能性があるが、数日内にロシア軍によって除去される可能性が高い」と分析した。

ファン・ジュンボム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1039302.html韓国語原文入力:2022-04-18 08:29
訳C.M

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