北朝鮮の朝鮮中央通信がロシアのウクライナ侵攻と関連して「米国の執権者」を乱暴に非難した。個人のペンネームでの論評という形で公式性を和らげたが、北朝鮮の官営メディアがジョー・バイデン米大統領に向けて悪口に近い非難を浴びせた。
朝鮮中央通信は9日、「国際問題評論家キム・ミョンチョル」の個人名義で「最終的敗者は米国になるだろう」という論評を掲載し、「最近も米国の執権者はロシア大統領を根拠なき資料で悪意を込めてこきおろした」として「妥当で確証された根拠もなしに主権国家の首班を戦犯・殺人独裁者に追い込んで、権力の座から退くべきと喚いたことは、他民族に対する冒とくであり明白な主権侵害行為」と主張した。ジョー・バイデン米大統領は4日、ウクライナのブチャ地域でロシア軍に処刑されたと推定される民間人の遺体が発見されたことと関連して、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を戦犯裁判に回付するよう求めた。
このメディアは「侵略と謀略の名人であるヤンキー(ママ)の子孫だからこそ吐きだせる妄言」とし「米国の執権者の知的能力に問題があり、『老いぼれ』なみのカラ元気にすぎないという結論に至る」と主張した。また「米国の執権者がその程度の知能指数で50年という長く華麗な政治経歴の中でどんなことをしたのかという疑問を持たざるをえない」と非難した。
最近のウクライナ民間人虐殺状況にかこつけて北朝鮮の人権問題を問題視し続ける米国を非難した。このメディアは「米国と西側の言論の映像や紙面は、集団殺戮・民間人虐殺というおぞましい表題で埋め尽くされ、西側世界では戦犯処罰、制裁強化、武器支援を叫ぶ政治家の声だけが耳が痛くなるほど響いている」として「それこそ、盗賊がムチを持つようなもの」と主張した。さらに「米国と西側の国々は、かつてユーゴスラビア、アフガニスタン、イラクをはじめ世界の随所で暴力と戦争、人道的災難、不安定を招き、数百万の罪なき民間人を無惨に虐殺した侵略の元凶」とし「このような国々が民間人の保護者面をしようとすることこそ話にならず、人権に対する冒とく」と主張した。