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「トランプ『退任後も金正恩と連絡』周囲に語る」

登録:2022-02-12 04:27 修正:2022-02-12 07:17
NYT記者が近く出版する著書で主張 
「検証されていない話で、事実ではないだろう」
2019年6月30日に板門店で電撃的に会談した米国のドナルド・トランプ前大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長/AP・聯合ニュース

 米国のドナルド・トランプ前大統領が、退任後も北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との連絡を維持していると側近たちに話しているという主張が飛び出した。

 米国CNNの10日の報道によると、「ニューヨーク・タイムズ」記者のマギー・ハーバーマン氏は、トランプ前大統領が、自身の退任後も接触を維持している唯一の外国指導者は金委員長だと側近たちに話していると主張しているという。このハーバーマン氏の主張は、間もなく出版される同氏の著書『詐欺師』に記されているもの。ハーバーマン氏は、トランプ前大統領のこのような主張は検証できず、恐らく事実ではないだろうと述べている。同氏はCNNとのインタビューで「我々が知っている通り、トランプは(金委員長との)この関係に執着している」と述べた。また「トランプは人々に、自分は金正恩と一種の書簡の交換や議論を維持していると話してきた」と主張した。しかし同氏は「彼の言うことと実際に起こることは、いつも一致しない」とし、トランプ前大統領の主張が事実でない可能性があることを示唆した。

 ハーバーマン氏は、トランプ前大統領の私邸の事務所には金委員長の写真がかけられているとし「これは彼にとって非常に重要な関係だった」と述べた。トランプ前大統領の事務所に掲げられた金委員長の写真は、2019年の板門店での朝米首脳会談の際に撮影されたもの。

 トランプ前大統領は在職中の2018年、朝米首脳会談について論議する過程で金委員長と書簡を交換し、「恋に落ちた」と述べてもいる。トランプ前大統領はまた、在職中や退任後にも、自身と金委員長との首脳会談などがなかったなら、米国は北朝鮮と戦争していただろうと述べ、最高の外交業績として掲げている。

 トランプ前大統領は金委員長と「ラブレター」と呼ばれる書簡を27通も交換した。トランプ前大統領はこの書簡を含む在職時の15箱分の文書を退任後に私邸へと持ち出した。これに対し、国立公文書記録管理局がこれらの返還を命令し、回収している。

 1799年に制定された米国のローガン法は、一般市民が当局の許可なしに外国政府と交渉することを禁止している。米国務省とホワイトハウスは、トランプ前大統領が金委員長と連絡を取り続けているという報道について、論評や確認を拒否した。トランプ側も確認していない。

 一方ハーバーマン氏は、トランプ前大統領が在職中に秘密文書をトイレの便器に捨て、トイレがつまる騒ぎがしばしば起こったと述べた。この主張についてトランプ前大統領は声明を発表し、「絶対に事実ではない」と否定した。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1030704.html韓国語原文入力:2022-02-11 07:44
訳D.K

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