新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、ギリシャ文字のアルファベットから命名された9番目の変異ウイルスが発見された。
世界保健機関(WHO)は最近、新型コロナ週間報告書で、今年1月にコロンビアで初めて発見された新型コロナの変異ウイルスを「ミュー株」と名付けたと、AFP通信が1日(現地時間)付で報じた。科学的に「B.1.621」として知られるミュー株は「注目すべき変異株(VOI)」に指定された。
WHOは変異ウイルスを伝播力と症状などを考慮して「懸念される変異株(VOC)」と「注目すべき変異株」に指定してモニタリングしている。現在、懸念すべき変異株はアルファ、ベータ、ガンマ、デルタの4種だ。アルファは193カ国に広がっており、ベータは170カ国で発見された。これより一段階低い注目すべき変異株は、イータ、イオタ、カッパ、ラムダに続き、今回のミューまで計5種ある。
WHOはミュー株について、ワクチンが効かない恐れがあるとし、さらなる研究が必要だと明らかにした。ミュー株は今年1月、コロンビアで初めて発見されて以来、ラテンアメリカ全域と欧州に拡散し、現在39カ国で感染が報告されている。新型コロナウイルス全体に占める割合は0.1%以下だが、コロンビアでは39%、エクアドルでは13%に達する。
韓国ではまだ確認されていないが、日本でもミュー株の流入が初めて確認された。厚生労働省は6~7月に空港検疫所のコロナ検査で陽性判定を受けた2人がミュー株に感染していたことが確認されたと、NHKが2日付で報じた。アラブ首長国連邦(UAE)から6月26日に成田空港を通じて入国した40代の女性と、英国から7月5日に羽田空港に到着した50代の女性がミュー株に感染していた。