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「嫌韓発言」で物議のDHC、影響力の大きい取引先にだけ「選択的謝罪」

登録:2021-06-05 07:56 修正:2021-06-05 08:47
日本最大の流通企業「イオン」の警告に“白旗” 
説明・謝罪なしに在日コリアンへのヘイト文章を削除 
市民100人ほど、DHC本社前で「謝罪せよ」
DHCのウェブサイトよりキャプチャ―//ハンギョレ新聞社

 日本の化粧品大手企業のDHCの吉田嘉明会長が、在日コリアンを卑下する文章を相次いでホームページに掲載し議論になっているなか、主要取引先であり日本最大の流通企業であるイオンには非を認めたことが分かった。

 朝日新聞は4日、イオンが2日付の書面での発表を通じて「DHCが不適切な文章が掲載されていた非を認め、当該発言を撤回する」「今後同様の行為を繰り返さない」と伝えたという内容を公開したと報道した。イオンはDHCの反省を受け入れ、「取引を続けることを決めた」と伝えた。

 イオンは、吉田会長名義で作成されたヘイト発言がDHCの公式ウェブサイトに掲載され続けたことに対し、説明を要求する文書を送ったと明らかにした。イオンは「吉田会長の発言は、イオンの人権基本方針と相いれない」と警告したことが分かった。イオンは自社のウェブサイトに掲載した文章で「(イオンは)人種・国籍・民族・性別・年齢・出身地・宗教・学歴・心身の障がい・性的指向と性自認などを理由とした差別を一切行いません」と強調した。そして、「この方針は、当社の役員と従業員全員に適用されるだけではなく、すべてのパートナーと共有することを宣言しています」と付け加えた。

 DHCは今月1日、特別な説明や公式の謝罪なしに、在日コリアンを卑下した会長名義の文章をすべて削除した。昨年11月に最初の文章が掲載された後、SNS上での不買運動に加え、韓日のメディアや市民団体の批判が続いたのにも関わらず全く動かなかったDHCが、イオンの圧力で非を認めたのだ。日本最大の流通企業で商品を売れなくなれば直接的な経済的打撃が向かうだけに、“白旗”を上げたと分析される。

日本最大の流通企業のイオン=イオンのウェブサイトよりキャプチャ―//ハンギョレ新聞社

 日本の市民100人あまりは3日、東京港区にあるDHC本社前で抗議集会を行った。彼らは「ヘイト発言を繰り返してきた吉田会長は謝罪せよ」と求めた。

 吉田会長は昨年11月と今年4月および先月に、在日コリアンに対するヘイトに当たる文章をDHCの公式ウェブサイトに掲載した。先月12日には「NHKや朝日新聞や国会議員や弁護士や裁判官…(中略)日本の中枢を担っている人たちの大半が今やコリアン系で占められている」とし「日本国にとって非常に危険」だという文章を掲載した。そしてコリアン系は「後頭部が絶壁」で韓国人は「派手好きで、息を吐くように嘘をつく性格」だと卑下した。

 昨年11月にもサプリメントの競合他社であるサントリーに向け、「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員がコリアン系の日本人」だとしながら「そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです」と書いた。「チョントリー」は在日コリアンを差別する表現である「チョン」にサントリーの「トリー」を合成した言葉だと読みとれる。

 4月にはNHKがDHCに対し「人種差別」問題を取材すると「(NHKは)出演者についても、学者・芸能人・スポーツ選手の多くがコリアン系であり、ひどいことに偶然を装った街角のインタビューさえコリアン系を選んでいる」という荒唐無稽な発言を続けていた。

キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/998056.html韓国語原文入力:2021-06-04 15:03
訳M.S

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