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米国務副長官「ソン・キム特別代表の任命は北朝鮮に対する対話のシグナル」

登録:2021-06-03 06:45 修正:2021-06-04 17:55
ウェンディ・シャーマン米国務副長官、東南アジア歴訪のテレビ電話会見で 
「北朝鮮が対話の可能性を受け入れることを望む」
ウェンディ・シャーマン米国務副長官が先月31日、インドネシアのジャカルタで米‐インドネシア外務次官会議後の記者会見で質問に答えている=インドネシア外交部提供/ロイター・聯合ニュース

 ウェンディ・シャーマン米国務副長官が北朝鮮政策特別代表にソン・キム・インドネシア大使を任命したことについて「(米国が)北朝鮮と対話(dialogue)をする準備ができているというもう一つのシグナルだった」とし、「(北朝鮮が)その可能性を受け入れることを望んでいる」と述べた。

 東南アジア歴訪の最後の日程としてタイのバンコクを訪問中のシャーマン副長官は2日、アジア太平洋地域の記者団とのテレビ電話会見で、米国の北朝鮮政策を説明するための朝米接触があったかどうかを問う質問に、このように答えた。シャーマン副長官はバイデン政権が日本や韓国および世界のパートナーたちと非常に緊密な協議の下で政策の見直しを進めたとし、「我々は北朝鮮との関与を望むという点に同意した」と明らかにした。また米国が「朝鮮半島の非核化という究極的な目標に向けた進展を果たすため、調整された対応」を取ると説明した。

 シャーマン副長官は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先月21日(現地時間)に米ワシントンを訪問した当時、ジョー・バイデン大統領がソン・キム大使を北朝鮮政策特別代表に任命した事実に触れ、「それが我々が北朝鮮と対話する準備(ready and prepared)ができているというもう一つのシグナルだった」と述べた。また「彼ら(北朝鮮)がその可能性を受け入れることを望んでいる」と付け加えた。シャーマン副長官がどのような“可能性”について言及したかは明らかでないが、文脈からして対話の再開による外交的解決策の模索を意味するものとみられる。バイデン政府は、北朝鮮政策の見直しを完了し、実用的かつ調整された外交的アプローチを取る方向を示しながらも、具体的なことは北朝鮮と向かい合って説明するという立場を明らかにしてきた。同日、朝米接触の有無を問う質問に対し、シャーマン副長官が“北朝鮮の前向きな反応”に言及したのは、まだ北朝鮮からこれといった反応がないことを遠回しに示したものと見られる。

 シャーマン副長官は質問に答える間、北朝鮮を公式国号である「朝鮮民主主義人民共和国」の英文略称「DPRK」と称し、注目を集めた。バイデン政権は公式文書には北朝鮮の公式国号を書いてきたが、米高官らは「North Korea」(北朝鮮)を混用して使ってきた。第2次クリントン政権で国務省北朝鮮政策調整官(1999~2001年)を務めたシャーマン副長官は朝米関係に深く関わった人物で、朝鮮半島問題の専門家として知られる。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/997785.html韓国語原文入力:2021-06-02 22:15
訳H.J

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