韓国、日本、中国、イタリアなど9カ国の410人の法律専門家が、今年1月に韓国司法が下した日本軍「慰安婦」被害者への賠償を命じる判決について「国際法の未来を切り開く歴史的な判決」と述べた共同宣言を発表した。彼らは、各自の署名入りの「国際法律家宣言」を、今月21日に「慰安婦」被害者による第2次損害賠償訴訟の判決言い渡しが行われるソウル中央地裁に提出した。
法律家たちは7日、オンラインで記者会見を開き、日本政府に「慰安婦」被害者への賠償を命じた韓国司法の判決を支持すると述べた。彼らは共同宣言で「国家の反人道的違法行為について、被害者にとって最後の救済手段が国内(自国)での裁判であるなら、裁判を受ける権利を尊重しなければならない」と強調した。また、「国家免除(主権免除)の適用を認めなかった今回(今年1月8日)の判決は、国際法に違反したものではなく、発展しつつある国際慣習法に合致する」とした。彼らは「日本政府は直ちに判決を履行すべき」と主張した。国家免除とは、「他国の主権行為は裁くことができない」という国際慣習法のこと。
日本の山本晴太弁護士は記者会見で「韓国司法の判決は、国家から侵害された人権を回復するための新たな手段をくれたもの」とし「法律家として、これを社会に伝える責任があると考え、宣言に参加した」と述べた。今月21日に判決が予定される訴訟で「慰安婦」被害者側の代理人を務めるイ・サンヒ弁護士は「被害者たちは、国際秩序の重心を国から人間へと移すために絶えず闘争している」とし、「今回の訴訟もその一環」と語った。
今回の共同宣言には、9カ国の334人の弁護士、76人の研究者の計410人が参加した。日本からだけで192人が参加した。また、韓国司法に先立ち、国家免除を認めない判決を下したイタリアのいわゆる「フェリーニ事件」を担当したヨアヒム・ラウ弁護士も名を連ねた。イタリアの裁判所は、第2次世界大戦当時にドイツで強制労働をさせられたイタリア人ルイージ・フェリーニがドイツ政府を相手取って起こした訴訟で、2004年に賠償を命じる判決を下している。