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韓米防衛費分担交渉、米国側の新代表にドナ・ウェルトン氏

登録:2020-08-04 09:01 修正:2020-08-04 15:24
駐日大使館政務公使を務め、日本語が流暢な「日本通」 
国務省「韓国、日本や他の国々との交渉を担当」
ドナ・ウェルトン新米国務省防衛費分担交渉代表=米国務省のホームページより//ハンギョレ新聞社

 韓米防衛費分担金交渉を担当する米国側代表に、ドナ・ウェルトン駐アフガニスタン次席大使が任命された。最近、北極圏の調整官に移動したジェームズ・デハート前代表の後任となる。

 米国務省の報道官は3日(現地時間)、ハンギョレの質疑に対し「国務省政治・軍事局は先週、ジェームズ・デハートを新任の北極圏調整官として発表したのに続き、新しい高位交渉人がドナ・ウェルトンであることを発表できたことを嬉しく思う」と明らかにした。さらに「ウェルトンはデハート前代表の後任として韓国との防衛費分担特別協定(SMA)と在日米軍駐留経費分担特別協定、そしてその他全世界で進められている米国のすべての防衛協力と分担金交渉を担当することになる」と述べた。

 国務省ホームページによると、ウェルトン新任交渉代表は25年以上の経歴を持つ外交官として、全世界の米国大使館・領事館における戦略コミュニケーションと政務業務で主要な位置を占めてきた。駐フィンランド大使館の次席として3年勤務した後、昨年8月に駐アフガニスタン次席大使の発令を受けた。フィンランド勤務前は、国防長官室から東南アジア局長に臨時配置されたこともある。プリンストン大学でアジア美術・考古学博士課程を終えた後、ニューヨークのメトロポリタン美術館で日本美術キュレーターを務めた経歴もある。ウェルトン新任代表は2000年から日本の東京、名古屋でパブリック・ディプロマシーを担当。札幌で領事を務めた後、2013年6月から2015年8月まで駐日本大使館で政務公使として勤務した「日本通」として知られている。国務省は「ウェルトンは日本語を流暢に話し、韓国語、インドネシア語、ドイツ語などを学習した」と紹介した。国務省は、ウェルトンが韓国、インドネシア、国連などでも働いたと伝えたが、韓国との具体的な関わりは伝えられていない。

 米国がウェルトン氏を新交渉代表に任命したのは、韓国だけでなく日本などとの防衛費交渉まで包括的に念頭に置いたものと思われる。防衛費交渉で韓国は昨年より13.6%引き上げた後、毎年漸進的に引き上げ、5年目に現在に比べ50%引き上げに至る案を「マジノ線」としている。しかし、米国は初年度から50%引き上げた13億ドルを支払うことを韓国に要求している。米高官らは、韓米防衛費分担金交渉に関してはドナルド・トランプ大統領が実質的な交渉代表であるため、交渉代表の交替のみでムード転換が実現する可能性は低いと話している。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/956350.html韓国語原文入力::2020-08-04 07:28
訳C.M

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